荒木博行のbook cafeマスタ一に、読書のコツ&「感じ」を 大事にする習慣・思考・経営の方法を聞きました

2025/05/04(日)08:00
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ほんのれんラジオの最新エピソードが公開されました!

イシス編集学校で世界読書奥義伝[離]まで了えた4名(ニレヨーコ、おじー、はるにゃ、ウメコ)がお送りするほんのれんラジオ

 

ゲスト回後編!音声メディアVoicy「荒木博行のbookcafe」、Podcast「超相対性理論」のパーソナリティとしてお馴染みの荒木博行さんにお越しいただきました。

荒木さんの読書法から、暮らしの中で大事にしている「振り返り時間」について、そして野中郁次郎さんの経営理論まで!?

最後には「松岡正剛とこれからどう付き合うか?」という問いにも向かいました。

 

【ゲスト回・後編】voicy「荒木博行のbook cafe」 マスタ

一に、読書のコツや、「感じ」を大事にする習慣・思考・経営の方法を聞きました

 

‍▼お品書き

「荒木博行のbook cafe」流、本との付き合い方/読書は著者と読者のコラボレーション/自分の中でどういう波紋が広がるか/本と出会った私を語る/読書を解放する/絵本って大事/考える余白を持ちながら読む/読みながら自己内対話/余白を広く、波紋を広げる/再読も大事/1日のうちに、振り返り時間を確保する/飲み会キャンセル界隈/言語に頼りすぎるモンダイ/「今日のウシは変だ!」/データ化、AI依存で失われるもの/大事なところ握られつつある/感じること、意識の端っこに残っていくもの/野中郁次郎さんのSECIモデル/経営は一人称からはじまる/言葉にもならない直感から全てがはじまる/「感じてること」はポテンシャル/「型」化するチカラ/構造化はある意味傲慢でもある/『構造化思考のレッスン』と「擬』/分かりやすさと闘う/分けることとつなぐということ/標本にして理解した上で、生きてる状態に戻す/自分をキャラ化するという方法/身体ごと自己内対話する/「松岡正剛」とどう付き合うか/煙に巻かれるよね/連想・言い換えが重なることで立体化する/何千人も松岡さんの中に入ってた/一人一人を読むときの誠実さ/本だからできること/自分の中の多様性と読書

 

今月の旬感本

・『アメリカ は自己啓発本でできている-ベストセラーからひもとく-』尾崎俊介(著) 平凡社 2024

・『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか-バーンアウト文化を終わらせるためにできること-』ジョナサン・マレシック(著)吉嶺英美(訳) 青土社 2023

・『不合理だからうまくいく-行動経済学で「人を動かす」-』ダン・アリエリー(著)櫻井祐子(訳) 早川書房  2014

・『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』谷川嘉浩(著) 筑摩書房 2024

・『「おのずから」と「みずから」-日本思想の基層』 竹内整一(著) 筑摩書房 2023

 

  • ほんのれん編集部

    編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025

大沼友紀

2025-06-17

●記事の最後にコメントをすることは、尾学かもしれない。
●尻尾を持ったボードゲームコンポーネント(用具)といえば「表か裏か(ヘッズ・アンド・テイルズ:Heads And Tails)」を賭けるコイン投げ。
●自然に落ちている木の葉や実など放って、表裏2面の出方を決める。コイン投げのルーツてあり、サイコロのルーツでもある。
●古代ローマ時代、表がポンペイウス大王の横顔、裏が船のコインを用いていたことから「船か頭か(navia aut caput)」と呼ばれていた。……これ、Heads And Sailsでもいい?
●サイコロと船の関係は日本にもある。江戸時代に海運のお守りとして、造成した船の帆柱の下に船玉――サイコロを納めていた。
●すこしでも顕冥になるよう、尾学まがいのコメント初公開(航海)とまいります。お見知りおきを。
写真引用:
https://en.wikipedia.org/wiki/Coin_flipping#/media/File:Pompey_by_Nasidius.jpg