「忌まわしさ」という文化的なベールの向こう側では、アーティスト顔負けの職人技をふるう蟲たちが、無垢なカーソルの訪れを待っていてくれる。
このゲホウグモには、別口の超能力もあるけれど、それはまたの機会に。

律師、八田英子の不意打ちには要注意だ。
半年ぶりにISISロールに復帰し、48[破]で初番匠に挑もうという2022年春。水ぬるむ3月にそのメッセージはやってきた。
「ふくよさん、お帰りなさーい」
八田らしい柔らかい口調だが、油断してはいけない。
思い起こせば2年半前、13[離]火元組真っ最中に「2週間後に43[破]が開講するのですが、ふくよさん、久しぶりの[破]師範代、いかがでしょう」と、師範代ロールにアサインされた。待って、隙間がほぼないんですけど?! 退院式前がめちゃめちゃ激務なんですけど?!
「確かに。でも大丈夫です」
その根拠はいったい。
あれを思えば、2週間後に迫った第78回感門之盟2日目「出世魚コーナー」の進行役をやってほしいというリクエストなど可愛いものだと思ってしまった。たとえ元は京都からzoom参加の予定だったとしても、だ。
スケジュールを確認するまでもなく、20日と22日のぎっしり予定が詰まった両日の間で、21日はまるっと空いていた。というか、空けてある。他ならぬ感門之盟にオンライン参加するためだ。
そして3月21日、感門2日目。ふくよは本楼の壇上にいた。
「7人も要らない」と可愛い学衆からチャット欄でいじられているとは露知らず、48[破]を担う8人の師範代と出世魚した教室名をぶんぶん紹介していく。出世魚にちなみ、鯉が龍になる登竜門をイメージした龍モチーフの服で臨んだのだったが、久々の本楼に緊張してか他の理由でか、すっかり頭からとんでいた。
律師砲にはくれぐれもご用心。
福田容子
編集的先達:森村泰昌。速度、質、量の三拍子が揃うのみならず、コンテンツへの方法的評価、厄介ごと引き受ける器量、お題をつくり場を動かす相互編集力をあわせもつ。編集学校に現れたラディカルなISIS的才能。松岡校長は「あと7人の福田容子が欲しい」と語る。
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2025-09-16
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2025-09-09
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2025-09-04
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