『絵師ムネチカ』から目が離せない。天才は往々にして何かが欠けている。そしてそのこと自体がまた天才の天才性を引き立たせる。周囲の人々の鼻面を引き回し、人生を変えていく「天才少年」のデモーニッシュな魅力を容赦なく描いた怪作。
これまでにも「神童」もの(?)を数多く描いてきたさそうあきら先生だが、ご本人は極めて方法に自覚的な職人タイプ。長年、マンガ学科の教員として教鞭をとり、『マンガ脚本概論』などの技法書にも定評がある。
「方法日本をテーマに」
田中晶子所長の合図で37[花]プレワークが開幕した。入伝生が勢いよく点呼に応じ始める中、深谷もと佳花目付からは、早速ワークが出題され、早くも回答が集まっている。プレワークは基本、自主稽古で師範の指導はまだつかず、ときどき横槍が入るのみ。自分自身で編集エンジンを起動させ、仲間との共読からどれだけ学びを深められるかが鍵となる。
最初のお題は守破の稽古体験を「振り返る」ことからスタート。「思い出す」ことは、リバースエンジニアリング(RE)もどきの働きをしており、あらゆる「学問」や「ものづくり」の形成にも欠かせない。REは編集術を学ぶ上でも強化すべき技能であり、これを身につけると広範囲で応用が可能になる。編集コーチ(師範代)にも欠かせない、このスキルを徹底した人ほど活躍が目覚ましい。30名の入伝生がどんな風に記憶の森を散歩するのか、指導陣は固唾をのんで見守っている。
文 林朝恵(花目付)
アイキャッチデザイン 阿久津健(錬成師範)
イシス編集学校 [花伝]チーム
編集的先達:世阿弥。花伝所の指導陣は更新し続ける編集的挑戦者。方法日本をベースに「師範代(編集コーチ)になる」へと入伝生を導く。指導はすこぶる手厚く、行きつ戻りつ重層的に編集をかけ合う。さしかかりすべては花伝の奥義となる。所長、花目付、花伝師範、錬成師範で構成されるコレクティブブレインのチーム。
【感門90】読奏エディストリート――44[花]放伝生が読む#14『世界のほうがおもしろすぎた』
第44回ISIS花伝所入伝式の3日後、くれない道場の多田昌史が[編集術ラボ]に、松岡正剛校長の『世界のほうがおもしろすぎた』(晶文社)の共読を呼びかけました。入伝生たちは、式目演習の合間に道場の垣根を越え、校長本を交わし […]
「乱世こそ花伝所」。松岡正剛校長の言葉を引用し、花目付の林朝恵が熱く口火をきる。44[花]の問答条々、式目の編集工学講義は花伝所をけん引するツインターボ、林・平野の両花目付のクロストーク形式で行われた。2025年10月2 […]
「5つの編集方針を作るのに、どんな方法を使いましたか?」。遊撃師範の吉井優子がキリリとした声で問いかける。ハッと息を飲む声がする。本楼の空気がピリリとする。 ▲松岡校長の書いた「花伝所」の前でマイクを握る吉井師範 &n […]
先人は、木と目とを組み合わせて「相」とした。木と目の間に関係が生れると「あい(相)」になり、見る者がその木に心を寄せると「そう(想)」となる。千夜千冊を読んで自分の想いを馳せるというのは、松岡校長と自分の「相」を交換し続 […]
【書評】『アナーキスト人類学のための断章』×4× REVIEWS 花伝所 Special
松岡正剛いわく《読書はコラボレーション》。読書は著者との対話でもあり、読み手同士で読みを重ねあってもいい。これを具現化する新しい書評スタイル――1冊の本を数名で分割し、それぞれで読み解くシリーズです。今回は、9月に行われ […]
コメント
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2026-03-19
『絵師ムネチカ』から目が離せない。天才は往々にして何かが欠けている。そしてそのこと自体がまた天才の天才性を引き立たせる。周囲の人々の鼻面を引き回し、人生を変えていく「天才少年」のデモーニッシュな魅力を容赦なく描いた怪作。
これまでにも「神童」もの(?)を数多く描いてきたさそうあきら先生だが、ご本人は極めて方法に自覚的な職人タイプ。長年、マンガ学科の教員として教鞭をとり、『マンガ脚本概論』などの技法書にも定評がある。
2026-03-17
目玉入道、参上。
体を膨らませ、偽りの目玉(眼状紋)を誇張して懸命に身を守ろうとしているのは、カイコの原種とされるクワコの幼虫。クワコの繭から取れるシルクは、小石丸のそれに似て細く、肌触りがよいらしい。
2026-03-10
平和に飛び交うモンシロチョウも、地球史スケールでは、ほんの少し前に日本にやって来たばかりのパイオニアらしい。押さえきれない衝動に駆り立てられて彼方に旅立つ人たちの原型は、海をわたる蝶なのかもしれない。