宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。

あなたは感門之盟を知っているか。
守の学衆諸君はおそらく、感門之盟が3月20日、21日にあるといわれ、アタマに「?」が無数に浮かんでいるに違いない。なぜ2日間なのか。身銭を切るほどの会なのか。なにが行われるのか。なぜ師範代は強く勧めるのか。
参加した者は知っている。毎年、感門之盟でとんでもない事件が起こることを。それぞれの講座で起きたドラマが凝縮して紹介されることを。イシスの奥がチラッと明かされることを。
だが初参加の学衆には、謎のままである。そこで「守の学衆が感門之盟を楽しむ方法」を5つ、こっそり伝授したい。
●瞠目ポイント1――あなたの師範代は何を語るか。
メインイベントのひとつは、「先達文庫授与式」だ。48[守]を終えた19名の師範代には、松岡校長からは自ら選んだ本(メッセージ入り)が、師範からはねぎらいの言葉と「感門表」が贈られる。どんな本が贈られるかは、毎年のトピックだが、学衆諸君は「師範代が何を語るか」にも注目してほしい。それはあなたへのメッセージだ。たまに予期せぬ涙、というオマケもつく。
●瞠目ポイント2――あなたはどんな「卒門証」をもらうか。
感門之盟に参加した学衆には、教室ごとに、オンライン上で「卒門証授与式」(ミニ汁講)が行われる。もちろん、参加せずとも現物はもらえるが、師範代から言葉付きで受け取る「卒門証」は格別だ。しかも「卒門証」の中身は、ひとりひとり違う。今から期待してほしい。
●瞠目ポイント3――校長は何を語るか。
感門之盟2日目を締めくくるのは、松岡校長の校話だ。校長は毎回、この校話のために原稿をしたため、何度もリハを繰り返す。ここで何が語られるか。今回はどんな「編集の秘密」が明かされるのか。耳をそばだてたい。
●瞠目ポイント4――どんなタブロイドが届くか。
近々、あなたの手元に、感門之盟のタブロイドが届くはずだ(現在、絶賛編集中!)。ここにもイシスの「編集」が尽くされている。「読む感門之盟」を味わうのはいかがだろう。
●瞠目ポイント5――誰が司会を務めるのか。
感門之盟の常連からすると、49[守]、48[破]の教室名発表もワクワクポイントだが、実は通の間でひそかに予想合戦が繰り広げられているのが「司会を誰がやるか」問題だ。こっそりお教えするが、1日目も2日目も、48[守]ゆかりの人間がロールの一端を担うとだけ言っておこう。
これは、48[守]の学衆諸君にだけ明かす秘密である。くれぐれも公言しないように。
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
壇上に登ればスポットが当たる。マイクを握れば注目が集まる。表舞台は、感門之盟の華だ。だが表があれば裏がある。光があれば影もある。壇上の輝きの裏側には、人知れない「汗」があった。 第88回感門之盟(9月6日)は、各講座 […]
アフ感会場で、板垣美玲がショックを口にした。 「今井師範代が来ていたなんて、気づきませんでした」 今井師範代とは、JUST記者の今井早智のことである。果敢に林頭を取り上げたあの今井だ。師範代と学衆の関係だった今井と板 […]
世の中はスコアに溢れている。 小学校に入れば「通知表」という名のスコアを渡される。スポーツも遊びもスコアがつきものだ。勤務評定もスコアなら、楽譜もスコア。健康診断記録や会議の発言録もスコアといえる。私たちのスマホやP […]
スイッチは押せばいい。誰もがわかっている真理だが、得てして内なるスイッチを探し出すのは難しい。結局、見当違いのところを押し続け、いたずらに時が流れる。 4月20日の43期[花伝所]ガイダンスは、いわば、入伝生たちへの […]
【多読アレゴリア:勝手にアカデミア】勝手に映画だ! 清順だ!
この春は、だんぜん映画です! 当クラブ「勝手にアカデミア」はイシス編集学校のアーキタイプである「鎌倉アカデミア」を【多読アレゴリア24冬】で学んで来ましたが、3月3日から始まるシーズン【25春】では、勝手に「映画」に […]
コメント
1~3件/3件
2025-09-18
宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。
2025-09-16
「忌まわしさ」という文化的なベールの向こう側では、アーティスト顔負けの職人技をふるう蟲たちが、無垢なカーソルの訪れを待っていてくれる。
このゲホウグモには、別口の超能力もあるけれど、それはまたの機会に。
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。