七夕の伝承は、古来中国に伝わる星の伝説に由来しているが、文字や学芸の向上を願う「乞巧奠」にあやかって、筆の見立ての谷中生姜に、物事を成し遂げる寺島ナス。いずれも東京の伝統野菜だが、「継承」の願いも込めて。

やはり今年も雨だった。卒門、突破、績了、放伝をむかえ、あまたの門のむこうで咲き誇る花々には、したたる水滴が輝きを添える。
オンラインの参加者を出迎えたのは、水玉の帯をまとった律師・八田英子。やや緊張の面持ちで、うやうやしく開幕を告げる。
東京・豪徳寺のISIS館の玄関口 井寸房ですらり背筋を伸ばすその姿は、茶室に生けられた瑞々しい百合のようだった。
王羲之の「卒意の書」のエピソードを引きながら、オンラインであろうとも一度きりのこの感門をリアルタイムで寿ごうと呼びかける。その口元は、松岡正剛校長が「もっといけ」と背中を押した気合の紅で彩られている。
2021年3月13日、第75回感門之盟「Inform共読区」開幕。
2日にわたり、本楼劇場から大阪へ九州へ、ウラジオストクへ、ハワイへ送られるのは、即時編集されゆく共読区のいまだ。その一部始終を、この遊刊エディストで目撃せよ。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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コメント
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2025-07-07
七夕の伝承は、古来中国に伝わる星の伝説に由来しているが、文字や学芸の向上を願う「乞巧奠」にあやかって、筆の見立ての谷中生姜に、物事を成し遂げる寺島ナス。いずれも東京の伝統野菜だが、「継承」の願いも込めて。
2025-07-03
私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。
2025-07-02
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ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。