連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。

『千夜千冊エディション』20冊突破を記念して、大音美弥子(千悩千冊ライター・多読ジム冊匠)が『千夜千冊エディション』であなたのお悩みを解決します。
Q6. コロナ孤独に泣きそうです。
サンバディさん(30代・男性)
コロナ禍で気づくと友達と疎遠になっており、誰からもメールもLINEも来ない日が続いています。自分から連絡を取ってみても、あまり乗り気でない返事がくるだけ。孤独で泣きそうになります。
▼ ANSWER ▼
『千夜千冊エディション 本から本へ』
松岡正剛・角川ソフィア文庫
孤独な時間は読書タイムにもってこいです。この際、松岡正剛にならって『本から本へ』の旅を広げて、「知り合いの数より付き合った本のほうが多い」と豪語してみましょう。目標は100から1000、1000から10000です。出し惜しみをしない本の世界に深入りすれば、きっと泣いているヒマはなくなります。物語の主人公は時に、実在の誰よりも大事な心の友。そしてあなたを裏切りません。
写真提供:松岡正剛事務所
ブックファースト新宿店で「千悩千冊コーナー」展開中!(7月25日(日)まで)
Design 穂積晴明
Info
∈『千夜千冊エディションシリーズ』松岡正剛(角川ソフィア文庫)
[1] 本から本へ(Q6.コロナ孤独に泣きそうです。30代・男性)
[2] デザイン知
[3] 文明の奥と底
[4] 情報生命(Q2.ダンナがずっと家にいます。40代・女性)
[5] 少年の憂鬱
[6] 面影日本(Q5.UFOにハマってしまいました。50代・男性)
[7] 理科の教室(Q4.家の日当たりがとても悪いです。30代・男性)
[8] 感ビジネス
[9] 芸と道(Q3.写真の表現に伸び悩んでいます。40代・女性)
[10] ことば漬
[11] 神と理性 西の世界観I
[12] 観念と革命 西の世界観II
[13] 編集力
[14] 心とトラウマ
[15] 大アジア
[16] 宇宙と素粒子
[17] 物語の函 世界名作選I
[18] 方法文学 世界名作選II
[19] サブカルズ
[20] 仏教の源流(Q1.なかなか就活に乗り出せません。20代・男性・大学院生)
∈千夜千冊エディション20冊突破記念フェア開催中!
最新開催店舗情報はこちらへ▼
大音美弥子
編集的先達:パティ・スミス 「千夜千冊エディション」の校正から書店での棚づくり、読書会やワークショップまで、本シリーズの川上から川下までを一挙にになう千夜千冊エディション研究家。かつては伝説の書店「松丸本舗」の名物ブックショップエディター。読書の匠として松岡正剛から「冊匠」と呼ばれ、イシス編集学校の読書講座「多読ジム」を牽引する。遊刊エディストでは、ほぼ日刊のブックガイド「読めば、MIYAKO」、お悩み事に本で答える「千悩千冊」など連載中。
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コメント
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2025-07-02
連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。