中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
 
                                                                                 
        
        
         
                         
                真夏の台風を吹き飛ばし、師範、番匠、学匠たちが43[守]卒門をカウントダウン。名カメラマンのごとく教室や勧学会、別院のキラッと輝く発言をパシャリ切り取ってメッセージとして届けた。
驚くべきは、その投稿時間が全員ピッタリ「00」だったこと。別院の投稿はズラリ下記のようになっている。
2019/08/17 00:00 景山和浩 (番匠)
2019/08/17 07:00 石井梨香 (師範)
2019/08/17 12:00 桂大介 (師範)
2019/08/17 18:00 池澤祐子 (師範)
2019/08/17 21:00 白川雅敏 (師範)
2019/08/18 00:00 山根尚子 (師範)
2019/08/18 08:00 浦澤美穂 (師範)
2019/08/18 12:00 和田めぐみ(師範)
2019/08/18 17:00 井ノ上裕二(師範)
2019/08/18 20:00 川野貴志 (師範)
2019/08/18 22:00 林朝恵 (番匠)
2019/08/19 00:00 鈴木康代 (学匠)
事前に学匠から時間指定はあったものの、ピッタリこの時間でなければならないわけではない。スタートを切った景山に皆が足並を揃えた。景山は誰もがよく知るスポーツ紙の新聞社に勤務している。井ノ上はタイ在住のため時差がある中での投稿だった。午前7時の石井は時間指定が気になってよく眠れなかったかもしれない。一番手に汗かいたのは、ラストに卒門の鐘を鳴らした鈴木康代だ。ここで間違えるわけにはいかない。師範陣の気迫は教室で走り続ける学衆と師範代たちの背中をきっと押したことであろう。12人全員にピッタリ賞を授与したい。
                            
林朝恵
編集的先達:ウディ・アレン。「あいだ」と「らしさ」の相互編集の達人、くすぐりポイントを見つけるとニヤリと笑う。NYへ映画留学後、千人の外国人講師の人事に。花伝所の花目付、倶楽部撮家で撮影・編集とマルチロールで進行中。
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2025-10-29
 
                                                                                中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
2025-10-28
 
                                                                                松を食べ荒らす上に有毒なので徹底的に嫌われているマツカレハ。実は主に古い葉を食べ、地表に落とす糞が木の栄養になっている。「人間」にとっての大害虫も「地球」という舞台の上では愛おしい働き者に他ならない。
2025-10-20
 
                                                                                先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。