小川の水底での波乱万丈を生き抜き、無事に変態を遂げた後は人家の周りにもヒラヒラと飛んできてくれるハグロトンボ。「神様とんぼ」の異名にふさわしく、まるで合掌するかのように黒い翅をふんわり広げては閉じる。
この日を待ちわびていた。稽古に明け暮れ、ようやくやってきた春の彼岸。Zoomで豪徳寺に集った47[破]学衆は、教室ごとのブレイクウトルームへと切り替わると、互いの勇姿を拍手で讃え合った。画面越しに再会を果たしたバンジーズこと47破・万事セッケン教室の面々も、「たのくる!(楽苦)」を合言葉に、約4ケ月に及んだ編集稽古を終え華々しく感門を迎えた。
突破証を受け取る表情は、編集の長旅から帰還した安堵に満ちており、涙に滲む瞳は過酷な稽古に奔走した数ヶ月を物語る。思えば、「わたしムリかも(紀平尚子)」「頭がぐるぐる回転(水谷知世)」「広野に一人ただずんでいる感じ…(山田環)」「益々モヤモヤ(畠山義秀)」と悩んだ稽古の日々をもって、「己の不足こそ編集へと向かうエンジンに成り得る」と、学衆を束ねる堀田師範代は説いていたのではないだろうか。新たな旅路に立った5人の突破者達は、更なる編集力を携えて「万事」を整え、泡が立つがごとく世を「セッケン(席巻)」していくであろう。
ふと腕時計を見ると、時は流れ夜の9時を回っていた。2日間に及んだ感門之盟もフィナーレを迎え、門出を祝う歓喜の声が電波を通じて世界中の空を行き交っている。
▲自宅に届けられた、手書きの突破証と手作りセッケン。堀田師範代の趣味は石鹸づくり。感門之盟2ヶ月前から40個用意した。香りや色のバリエーションは、抹茶からシナモン、パプリカ、ターメリックまで5種類。勧学会のコーナー名に因んで、「萬事伽藍堂セッケン」と名付けられた。
文・写真:大塚 剛史(47[破]万事セッケン教室)
編集:師範代 堀田幸義、師範 新井陽大(47[破]万事セッケン教室)
▼番記者梅澤コメント
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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コメント
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それが、どのような形で訪れるかはわからないが、一番ありえそうなパターンの一つが終末介護病棟での最期じゃないだろうか。沖田×華先生と言えば、自虐ネタのエッセイマンガでよく知られるが、物語作家としても超一流だった。深く死に向き合いたい方は、是非ご一読を。
(沖田×華『お別れホスピタル』)