結婚飛行のために巣内から出てきたヤマトシロアリの羽アリたち。
配信の中で触れられているのはハチ目アリ科の一種と思われるが、こちらはゴキブリ目。
昆虫の複数の分類群で、祭りのアーキタイプが平行進化している。

『サピエンス全史』は神話、国家、金銭、銀行、企業、この世の様々な制度など、我々が自明の存在だと思っているものを、存在しない想像の産物であるという観点から論じている。にもかかわらず、これは「歴史」として読める。原題は「Sapiens」だけだが、副題に A Brief History of Humankindとある。ということは、歴史とは共同的想像である、と言っていることは明白だ。
『時の声』は今の新型コロナ状況と似ているところがある。宇宙の変化によって「麻酔性昏睡症候群」が増え、人がほとんどの時間眠るようになっているのだ。研究者たちはあらゆる手を打っているが、遺伝子への刺激も人類の延命の手立てにはならない。宇宙全体が死滅に向かっているからである。そのような生の歴史と死への道筋に直面する私たちが人間の状況に明確に目覚めるにはどうしたらよいのか。
その手立てを伝えているのが『正法眼蔵』である。国家の基盤を信頼したいが、そうしていいのであろうか。先々の自分の生とその基盤である社会や国家は本当に確かなものなのだろうか? そうした不安を克服する唯一の方法は坐禅である、と『正法眼蔵』は言う。これは確かに、やった者にしかわからない。
成長神話のもとで時間に追われるのが当たり前だと思っているあなた。前にのめるその姿勢は、坐禅の中で矯正されるだろう。今ここにいるそのことの価値こそ多くの人が知るべきなのだ、と道元は書いた。この3冊を見比べ実践すれば、時にとらわれているあなたは自由になる。
●3冊の本:
『正法眼蔵』道元/永平寺
『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ/河出書房新社
『時の声』J.G.バラード/東京創元社
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金 宗 代 QUIM JONG DAE
編集的先達:宮崎滔天
最年少《典離》以来、幻のNARASIA3、近大DONDEN、多読ジム、KADOKAWAエディットタウンと数々のプロジェクトを牽引。先鋭的な編集センスをもつエディスト副編集長。
photo: yukari goto
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2025-07-08
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2025-07-07
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2025-07-03
私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。