この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

「おっかけ!千夜千冊ファンクラブ」。ちぢめて「オツ千」。千夜坊主こと林頭の吉村と千冊小僧ことデザイナーの穂積。「松岡正剛の千夜千冊」ファンを自認する二人が、千夜のおっかけよろしく脱線、雑談、混乱の伴走するショート・ラジオ。千夜千冊がアップされるたびに「おっかけ更新」いたします。第25回は、1801夜『侠客と角力』です。
江戸学の祖と言われる三田村鳶魚の博学トリビアの一端を垣間見れる当夜。テーマは江戸のヤクザと相撲取りです。千夜の鳶魚風モード編集に肖って、講談見習い中の小僧が語りを聞かせます。さらに那須川天心と武尊のザ・マッチからヤクザと相撲、ボクシングと重ねながら、坊主は自身のヤサグレエピソードを披露。二人のイシスの気負いも感じながらお楽しみください。
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ゆるゆる千夜千冊伴走の「オツ千」の「オツ千目安箱」へお便りありがとうございます。「オツ千」への感想・質問、千夜千冊の気になるところ、まじめなお悩みも不真面目なお悩みも何でもお待ちしております! 坊主と小僧が心を込めてお答えします。
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吉村堅樹
僧侶で神父。塾講師でスナックホスト。ガードマンで映画助監督。介護ヘルパーでゲームデバッガー。節操ない転職の果て辿り着いた編集学校。揺らぐことないイシス愛が買われて、2012年から林頭に。
【オツ千ライブ!】6/10 20時より 1770夜 ミシェル・セール『小枝とフォーマット』配信
千夜千冊パラダイス特集 ミシェル・セール『小枝とフォーマット』をライブでおっかけ! 千夜坊主の吉村堅樹と千冊小僧の穂積晴明による「おっかけ千夜千冊ファンクラブ」こと、オツ千! 松岡正剛からも、ぜひオツ千してもらいたい […]
【オツ千ライブ!】6/3 1852夜『知能の物語』をおっかけ生配信
千夜千冊 絶筆篇第二弾 1852夜をライブでおっかけ! 千夜坊主の吉村堅樹と千冊小僧の穂積晴明による「おっかけ千夜千冊ファンクラブ」こと、オツ千! 松岡正剛が逝去して9ヶ月後に始まった千夜千冊 絶筆篇をおっかけるオツ […]
「おっかけ!千夜千冊ファンクラブ」。ちぢめて「オツ千」。千夜坊主こと林頭の吉村堅樹と千冊小僧こと方源(デザイナー)の穂積晴明。「松岡正剛の千夜千冊」ファンを自認する二人が、千夜のおっかけよろしく脱線、雑談、混乱の伴走する […]
【急報】4/5 伝習座 無料生配信決定! 田中優子の「あやかり編集力」
*先日お知らせしたzoomURLに誤記がありましたため、2025年4月2日14時付にてzoomURLの更新をしました。大変恐れ入りますが当日はお間違いないようご確認をお願いいたします。 伝へて習はざるか […]
【オツ千SP.9】macaroom アサヒさん来楼!安部公房を追っかけスペシャル
「おっかけ!千夜千冊ファンクラブ」、ちぢめて「オツ千」スペシャルは、千夜坊主・吉村と千冊小僧・穂積がおっかけしているミュージシャンであり文筆家、macaroomのリーダーであるアサヒさんをお迎えしました。 アサヒさん […]
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。