『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。

後藤由加里が撮影した松岡正剛のポートレートが「APAアワード2023 写真作品部門」に入選した!
APAアワードは、日本広告写真家協会が主催する1961年から続く歴史ある写真公募展。広告写真部門と写真作品部門の2部門があり、フォトグラファー・広告写真家の登竜門と言われている。
遊刊エディストで目にする編集学校イベントの多くの写真は、ここ数年、後藤由加里が撮影しているが、中でも松岡正剛の撮影には一際力を入れている。最新の千夜千冊エディション『戒・浄土・禅』の著者紹介の写真も後藤が撮影したものが掲載されている。
イシス編集学校の師範でもある後藤は、現在エディスト編集部でマネージメントをしながら、最近では筆者も所属するエディストカメラ部の部長としてインスタ向けの写真撮影にも励んでいる。これらの活動に加えて、松岡の仕事を追いかける撮影は3年くらい続けている。松岡正剛事務所や編集工学研究所スタッフの協力も得ながら、伝習座や感門之盟、外部で行われる講演にも記録撮影として参加して、カメラを通して松岡と対話をしてきた。被写体となる松岡との距離も時間をかけて近づけてきたからこそ、松岡の顔だけでなく、手元や煙、後ろ姿にも現れる表情をとらえることができたのだろう。
入選作タイトル「紫煙」
2023年2月から開催される東京都写真美術館の展覧会にもぜひ足を運んで、プリントされた松岡正剛ポートレートを空間の中で目撃して欲しい。
写真提供:後藤由加里
第51回公益社団法人日本広告写真家協会公募展 APAアワード2023
日 程 2023年2月25日(土)~3月12日(日)
場 所 東京都写真美術館 B1F展示室
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