自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
別典祭 EDOの地で咲く 万博か
EDO風狂連を監修する田中優子宗風の発句「本楼に 墨する夜の 囲炉裏かな /夕魚」から始まった書屋俳諧百人連句55句目、馬骨さんの付句である。
馬骨さんはEDO風狂連の半歌仙で積極的に連句を巻いてきた連中仲間。別典祭も飛行機を予約して準備万端だったが、直前に体調を崩し、現地参加を断念した。
別典祭一日目を終えた23日午後8時過ぎ。
本楼に飾られた54句まで揃った連句を前に、連中仲間の始鳴さんが口火を切る。「馬骨さんからも一句もらいたいなあ」。連を率いる大武歌雀と福澤詩雀も賛同し、そこでにわかにオンライン連句のダンドリ相談が始まった。
午後10時前。
米田風師が倶楽部ラウンジで馬骨さんに声を掛ける。
明日11/24の午前11時までに雑の(季語の無い)長句(五七五)を詠んで、この投稿に変身いただけれると嬉しいです。
本当は別典祭にいらっしゃれない連中のみなさんから句をいただけると良いのですが、連句は前句に付けて
転じるという性質上、今回は欠席者(本当は参加するはずだった残念も込めた)代表で、馬骨さんからいた
だければと思います。
24日午前11時前。
馬骨さんから三句を詠んだ返信が無事届く。
「間に合ってた、よかった~」始鳴さんからもラウンジへ歓喜の声があがる。
そして、連句編集はここで終わらない。
「これって、時間を区切れば、ほかの連中のみなさんも参加できるのでは?!」
オンライン連句の可能性を実感した中村麻人風師は、さっそく九州在住の樟安さんに、この百人連句のために開発した連句アプリ・renkunを活用した付句のお誘いを掛け、第64句をゲットした。
刻限までの百句完成を目指し、EDO風狂連の巻き上げが続く。
本楼参加が叶わない方は、田中優子学長の別典祭スペシャルトークをYouTube LIVEでどうぞ!
↓
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◆ 酒上夕書斎・第六夕(別典祭スペシャル)
『日本問答』『江戸問答』『昭和問答』
日 程:2025年11月24日(月・祝)
時 間:16:30〜(生配信)
出 演:田中優子(イシス編集学校 学長/法政大学 前総長/江戸文化研究者)
会 場:編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」より生中継
配 信:YouTube LIVE(無料)
▶ 配信はこちらから
https://youtube.com/live/pjdbMQeERaM
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細田陽子
編集的先達:上橋菜穂子。綿密なプランニングで[守]師範代として学衆を全員卒門に導いた元地方公務員。[離]学衆、[破]師範代と歩み続け、今は物語講座&多読アレゴリアと絵本の自主製作に遊ぶ。ならぬ鐘のその先へ編集道の旅はまだまだ続く。
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コメント
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2025-11-18
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2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。