マンガに限った話ではないが、「バカ」をめでる文化というものがある。
猪突猛進型の「バカ」が暴走するマンガといえば、この作品。市川マサ「バカビリーバー」。とにかく、あまりにもバカすぎて爽快。
https://yanmaga.jp/comics/
Zoom画面に「風月盆をどり教室 謹賀新年汁講」の文字が浮かび上がる。第2回番ボー〆切直前、学衆たちを月夜の別世界に連れ出す汁講が開かれた。普段テキストでやり取りする学衆・師範代たちが初めて顔を合わせる。冒頭、学衆・山口ひかりの明るいイントネーションが「関西在住」という属性を実感に変えた。
今回のテーマは「言葉拾い」。最初のお題は「本」と「わたし」をインタースコアした自己紹介だ。気になった言葉を拾って質問しあうと、盆踊りの輪に参加したように学衆たちの顔も和らぐ。
学衆の一人、柳瀬浩之は『日本という方法』(松岡正剛)と自身を重ねて「日本人らしいビジネススキルを考えていきたい」と話した。学衆・田中志穂が「”日本人”を意識するようになったきっかけは?」と問いかける。柳瀬が少し考えてから、「西洋の方法と自分のやりたい方法との間にある矛盾に気づいたとき」と答える。互いの言葉を拾いあうことで新たな言葉が場に飛び出してくる。
次は、ミメロギアのお題「偶然・必然」のワークだ。最初の「連想ワーク」では、辞書を使った「偶然・必然」の言い換えで、意味のシソーラスを広げていく。学衆・坪井有香は、「必然」を「宿命」から「火を見るより明らか」まで言い換えた。さらに、持ち寄った本と千夜千冊から気になる言葉を拾いあげ、廊下、遺伝情報、肉離れ、土地とあぶくのように連想が広がった。
2つ目の「要約ワーク」では、拾った言葉をミメロギアへ落とし込む。
踊り場の偶然・廊下の必然(田中)
変異の偶然・進化の必然(坪井)
――それぞれ一見近い言葉が「偶然・必然」の違いを際立たせている(師範代・飯田泰興)
前十字靱帯断裂の偶然・肉離れの必然(師範・遠藤健史)
――これくらい具体的だと、場面が浮かんでいい(番匠・渡辺恒久)
南アフリカの偶然・日本の必然(山口)
――自己紹介で見つけた言葉からエピソードが立ち上がり、「偶然・必然」のイメージを引き立てた(番匠・阿曽祐子)
多くの言葉が、遠くからの月明りのように汁講を照らした。偶然に誘われた情報が、ミメロギアに向かう学衆たちの視野を豊かに広げる夜となった。
(文/風月盆をどり教室 師範代・飯田泰興)
「遠く」といえば、飯田師範代が「あちら」に行ってミメロギアを掴む瞬間を目撃した。
音頭取りの途中で急に黙る師範代。話そうとしても舌が回らず2分が経つ。すると急に、「あぁ…気分悪くて、意識が飛んでました!」と白い顔のまま帰還宣言を出す。そして「貧血の偶然・熱血の必然」と新出ミメロギアを笑顔で届けた。なんでも編集契機にしてしまうのが師範代だ。
(編集/師範・遠藤健史)
イシス編集学校 [守]チーム
編集学校の原風景であり稽古の原郷となる[守]。初めてイシス編集学校と出会う学衆と歩みつづける学匠、番匠、師範、ときどき師範代のチーム。鯉は竜になるか。
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教室というのは、不思議な場所だ。 どこか長い旅の入口のような空気がある。 まだ互いの声の高さも、沈黙の距離感も測りきれないまま、 事件を挟めば、少しずつ教室が温かく育っていく。そんな、開講間もないある日のこと。 火種のよ […]
かなりドキッとした。「やっぱり会社にいると結構つまんない。お給料をもらうから行っておこうかなといううちに、だんだんだんだん会社に侵されるからつらい」。数年前のイシス編集学校、松岡正剛校長の言葉をいまもはっきりとはっきり […]
花伝所の指導陣が教えてくれた。「自信をもって守へ送り出せる師範代です」と。鍛え抜かれた11名の花伝生と7名の再登板、合計18教室が誕生。自由編集状態へ焦がれる師範代たちと171名の学衆の想いが相互に混じり合い、お題・ […]
これまで松岡正剛校長から服装については何も言われたことがない、と少し照れた顔の着物姿の林頭は、イシス編集学校のために日も夜もついでラウンジを駆け回る3人を本棚劇場に招いた。林頭の手には手書きの色紙が掲げられている。 &n […]
コメント
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2025-11-27
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2025-11-25
道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。
2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。