草むらで翅を響かせるマツムシ。東京都日野市にて。
「チン・チロリン」の虫の音は、「当日は私たちのことにも触れてくださいね」との呼びかけにも聴こえるし、「もうすぐ締め切り!」とのアラートにも聞こえてくる。

守の折り返し点、用法2最後のお題「層なんです」。2つの事象の「目盛り」を取り出し、重ね、混ぜ混ぜしながら新たな「目盛り」をつくるジャグリング風味のお題である。
2つのうち一つは「人の成長の目盛り」を使うというしばりがある。
◆八段プラモデル教室のTさんは「初めての友達作り」に「家庭菜園の野菜作り」を重ね、初めは何もない、つながらないのが当たり前だと気づいた。
◆唐傘さしていく教室のNさんは「相手と比較しない力」に「銭湯での体験」を合わせ、他人と比較しないことの気持ちよさをイメージできた。
◆きざし旬然教室のIさんは「エレキギター」の習熟に「ねぎ牛タン塩を食すまでの工程」を混ぜ、猛練習にふさわしいオノマトペは「めらめら」だと発見。
◆アニマ臨風教室のUさんは「新しい街に馴染む」段階と「後乗せ天ぷらの硬さ」をかけて、街のなじみ具合に段階的な楽しさがあると感じた。
なにかの過程を層になって並んだ構造としてとらえた場合、層の区切りとなるのが「目盛り」だ。
018番では、すでにある「目盛り」の見え方と意味の変化を感じてほしい。卒門まで2カ月、見方はどこまで変わるだろうか。
石井梨香
編集的先達:須賀敦子。懐の深い包容力で、師範としては学匠を、九天玄氣組舵星連としては組長をサポートし続ける。子ども編集学校の師範代もつとめる律義なファンタジスト。趣味は三味線と街の探索。
イシス編集学校九州支所「九天玄氣組」は今年20周年。発足会を行った秋をめざし、周年事業を進めている。軸となるのは「九州の千夜千冊」を冠した雑誌の発行だ。松岡正剛の千夜千冊から選んだキーブック1冊ごとに33冊のグループをつ […]
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コメント
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2025-07-15
草むらで翅を響かせるマツムシ。東京都日野市にて。
「チン・チロリン」の虫の音は、「当日は私たちのことにも触れてくださいね」との呼びかけにも聴こえるし、「もうすぐ締め切り!」とのアラートにも聞こえてくる。
2025-07-13
『野望の王国』原作:雁屋哲、作画:由起賢二
セカイ系が猖獗を極める以前、世界征服とはこういうものだった!
目標は自らが世界最高の権力者となり、理想の王国を築くこと。ただそれだけ。あとはただひたすら死闘に次ぐ死闘!そして足掛け六年、全28巻費やして達成したのは、ようやく一地方都市の制圧だけだった。世界征服までの道のりはあまりにも長い!
2025-07-08
結婚飛行のために巣内から出てきたヤマトシロアリの羽アリたち。
配信の中で触れられているのはハチ目アリ科の一種と思われるが、こちらはゴキブリ目。
昆虫の複数の分類群で、祭りのアーキタイプが平行進化している。