「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
美味しい葉っぱをもりもり食べていた自分を置き去りにして天空に舞い上がり、自由自在に飛び回る蝶の“初心”って、いったい…。

花伝所で2期以上指導陣をつとめた者に贈られるのが花伝選書である。今期は、花伝道場の宝刀である5名の花伝師範と4名の錬成師範、花伝所を統括し束ねる花目付、式目を更新し続ける花傳式部に贈られた。
◆花傳式部 深谷もと佳
◆花目付 林朝恵
◆花伝師範 岩野範昭
吉井優子
森本康裕
嶋本昌子
尾島可奈子
◆錬成師範 山本ユキ
神尾美由紀
小椋加奈子
中村裕美
今回の花伝選書に選ばれたのは、ISIS co-missionのメンバーでもあり、松岡正剛校長が「これまでにないすぐれた現代感覚に富んでいる」と賞した大澤真幸氏の『資本主義の <その先> へ』。
『資本主義の <その先> へ』大澤真幸/筑摩書房
田中所長は、ひとりひとりに花伝選書を手渡したあと、「資本主義の船から降りられないのか」という校長からのお題を考えたいと思っていてもなかなかそういう時間がなかったが、師範のみなさんとこの本を共読し、大澤先生にも教えを請いながらい花伝所を進めていきたいと語った。
ビジュアルデザイン:穂積晴明
写真:福井千裕
米田奈穂
編集的先達:穂村弘。滋賀県長浜出身で、伝統芸能を愛する大学図書館司書。教室名の「あやつり近江」は文楽と郷土からとられた。ワークショップの構成力に持ち前の論理構築力を発揮する。
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コメント
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2025-10-07
「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
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2025-10-02
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(市川春子『宝石の国』講談社)
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