平和に飛び交うモンシロチョウも、地球史スケールでは、ほんの少し前に日本にやって来たばかりのパイオニアらしい。押さえきれない衝動に駆り立てられて彼方に旅立つ人たちの原型は、海をわたる蝶なのかもしれない。
「慈円をどう読むか。(中略)日本人として、日本の歴史を読む者として、この課題はまことに大きいものがある」。校長・松岡正剛が極めて重視し、千夜千冊冒頭や著書『擬』(春秋社)において「顕と冥」「道理」といった慈円の世界の捉え方を何度も繰り返して語った歴史書『愚管抄』。ISIS co-mission佐藤優氏も必読書と語るこの一冊が、今シーズンのKEY千夜です。
千夜千冊を遊興するDEEP&CASUALな歓楽街「千夜千冊パラダイス」(愛称:センパラ)は、4月6日に新シーズンが開幕。坊主・小僧・さや媛・ちひろ媛のセンパラ仕掛人と、センパラメンバーのサウザンズが、共読・イベント・お題を通じて、鎌倉時代の天台座主・慈円の壮大な歴史世界で夜遊びします。
「日本という国の歴史には「顕」の歴史とは別に「冥」の歴史があるという見方である。
これこそは『愚管抄』を貫く最も特異な歴史観で、いわば日本国史に「負の機能」を初めて強調したものだった。
ぼくの読者は、おそらくはぼくが歴史に「負の装置」や「負の機能」があると再三強調してきたことを知っておられようが、このような見方はいまだ歴史研究においては認められていない。しかしながら慈円はとっくにこのような見方を採っていた。」
「日本の哲学が浮上するということはなかなかおこりません。Jポップや日本アニメや日本現代アートに何がひそんでいるのか、そこをあきらかにするための日本文化や哲学はほとんど解説されはしなかったのです。これはいったん『愚管抄』や『五輪書』や『茶の本』や『夜明け前』に戻るしかないだろうと思えました」
松岡正剛『日本文化の核心』講談社現代新書
3部構成の『愚管抄』の第1部「皇帝年代記」には、神武天皇から後堀河天皇までの歴代天皇の歴史が綴られています。そこから「この天皇をもっと知りたい」という10人を、さや媛&ちひろ媛がご指名。「TENノート」と題して、天皇の人物像や時代背景を探索しながら歴史の奥をのぞきに行きます。
「古典を一人で読めるか不安……」という方もご安心を。毎週金曜夜には、二人の媛がホストを務めるオンライン共読タイム「HIMESの部屋」を開催。みんなで読みを交わせます。
今季の「HIMESの部屋」では、もうひとつ強力なツールが登場。松岡正剛が手がけた世界同時年表『情報の歴史』(通称:ジョーレキ)です。たとえば聖武天皇の時代、日本で大仏が建立されていたころに世界では何が起きていたのか?同時代の様々なジャンルをハシゴしながら、ダイナミックに歴史がリンクしていく「読みの発見」に酔いしれて。
ジョーレキをお持ちでない方は、一生モノの知のツールとしてこの機会にぜひお買い求めください。
「オツ千LIVE」は、千夜坊主 吉村と千冊小僧 穂積が千夜千冊をおっかけ縦横無尽の編集トークを繰り広げるYouTube LIVE。4月28日(火)の『愚管抄』編では、そのリアル会場(世田谷・豪徳寺の本楼)にサウザンズを無料でご招待します。夜の本楼で、LIVE終了後の交わし合いもお愉しみください。
速報! 4月にオツ千が原点回帰。待望の第一夜『雪』を皮切りに、第二夜、第三夜、第四夜…と千夜千冊をはじめから順番に追いかけていきます。2週に1度のペースでも完走まで約30年?!気の遠くなるような壮大なおっかけ“千日回峰”、ご期待ください!
『愚管抄』を読みながら、千夜千冊の「連関リンク」づくりにもトライします。作ったリンクは千夜千冊に正式に組み込まれる予定。あなたのアイディアと編集力で千夜千冊をさらに魅力的にしてください♪
仕掛人一同、センパラ歓楽街でみなさんをお待ちしております!
多読アレゴリア「千夜千冊パラダイス」 ~千夜千冊を遊興するDEEP&CASUALな歓楽街~
【開講期間】2026年4月6(月)~6月28日(日) ★12週間
【申込締切】2026年3月30日(月)
【定員】40名
【受講資格】どなたでも受講できます
【申込URL】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2026spring
※申込締切 2026年3月30日(月)
仕掛人:坊主(吉村堅樹)、小僧(穂積晴明)、さや媛(高本沙耶)、ちひろ媛(福井千裕)
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
本楼に中3男子が現れた。テーブルにつくとかぶっていた黒いキャップを脇へ置き、きりっとした表情を見せる。隣に母親が座った。母は数年前にイシス編集学校の存在を知り、興味を持ちながらもイベント参加にはなかなか勇気が出なかった。 […]
先月、目の前に1冊の本が落ちてきた。部屋に積まれた本の小山から飛び出したのは、松岡正剛校長の著書『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社)だ。それからというもの、SNSでイシス編集学校の宣伝を見かけることが急に増え、勢 […]
11/23(日)14~15時:ファン待望の「ほんのれんラジオ」公開生トークイベント開催!【別典祭】
本の市場、本の劇場、本の祭典、開幕! 豪徳寺・ISIS館本楼にて11月23日、24日、本の風が起こる<別典祭>(べってんさい)。 松岡正剛、曰く「本は歴史であって盗賊だ。本は友人で、宿敵で、恋人である。本は逆上にも共感に […]
母が亡くなった。子どもの頃から折り合いが悪かった母だ。あるとき知人に「お母さんって世界で一番大好きな人だよね」と言われ言葉を失ったことがある。そんなふうに思ったことは一度もない。顔を合わせばぶつかり、必要以上に口もきかず […]
申込受付中!10/26開講「山片蟠桃『夢の代』を読む」◎イシス唯一のリアル読書講座「輪読座」
イシス唯一のリアル読書講座「輪読座」。「みんなで読めば怖くない」の精神でこれまで数々の難読古典に挑戦してきました。10月26日からの新コースは、江戸後期の町人にして驚くべき大著を残した異才・山片蟠桃(やまがた・ばんとう) […]
コメント
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2026-03-10
平和に飛び交うモンシロチョウも、地球史スケールでは、ほんの少し前に日本にやって来たばかりのパイオニアらしい。押さえきれない衝動に駆り立てられて彼方に旅立つ人たちの原型は、海をわたる蝶なのかもしれない。
2026-03-05
かつて「大人マンガ」というジャンルがあった(詳しくは「マンガのスコア 園山俊二」参照)。この周辺には、ファインアートと踵を接する作家たちが数多く存在する。タイガー立石もその一人。1982年、工作舎から刊行された『虎の巻』は、まさしくオトナのためのマンガの最極北。いいお酒といっしょにちびちび味わいたい。
2026-03-03
桃の節句に、桜の葉が好きなモモスズメ。飼育していると、毎日、たくさんの糞をするが、それを捨てるのはもったいない。こまめに集めて珈琲フィルターでドリップすれば、桜餅のかほりを放つ芳しき糞茶のできあがり。