だからわたしは書きました――48[守]秘話

2022/05/08(日)15:15
img

 蠢動が始まっている。
 気づいている人はどのくらいいるだろうか。実はこの春幕を閉じた48[守]では、「書く師範代」が次々と出現した。遊刊エディストでのライターデビューが相次いだのだ。

 

《ちむどんどんするさ~》と学衆インタビュー記事に登場した大濱朋子師範代を皮切りに(大濱は自分の教室の学衆対談も手掛けた)、渋江徹師範代は感門之盟のブレイクアウトルームでの出来事を《編集の糸は縦横に張りめぐらされていた》と驚き、その体験を記事に仕上げた。

 [守]の教室と多読ジムを掛け持ちしていた佐藤裕子師範代は、その成果を【三冊筋プレス】のエッセイにまとめた。

 

 「エディターシップ・トライアル2022春」の「編集力チェック」をイシスの型で分析し、記事にしたのが、はらあやこ師範代、秦祐也師範代、畑本ヒロノブ師範代のビジネス戦士の面々だ。はらは回答に滲む《すき》で分類し、秦は回答に対し《「まだ知らない懐かしい場所」を求めているかのようだ》と斬り込んだ。エンジニアの畑本は《わたし擬きのAI》を導入し、新たな可能性を探った。

 

 正式にエディストライターデビューを果たした師範代もいる。
 與儀香歩師範代は、《師範代の成長を見守る安心感は船の機関長のようだった》と、森本康裕師範とのチームラウンジの様子を切り取った(チームラウンジのバックヤードを詳細に記事にしたのは、これが初めてだ)。與儀の遊びゴコロ満載のカーソルは、さて次にどんなものを掴まえてくるか。
 連載【言語聴覚士ことばのさんぽ帖】をスタートさせたのが、竹岩直子師範代だ。《身近な当たり前ほど未知の温床となり、注意深く観察してみる価値がある》と、羽毛のごとく柔らかなカーソルを手に、「ことばのさんぽ」に出かけるようだ。次はどこで足を止め、覗き込むのか。

 

 彼ら師範代はなぜ「書く」のか。
 答えは出ている。イシスの編集道を歩んでいると、たまらなく書きたくなるのだ。編集道とは、言葉をめぐる冒険だからだ。
 ではなぜ「書ける」のか。
 少なくとも守破を終えれば、その答えがわかる。イシスは、「わたし」を刷新する。

 

 

48[守]師範代が執筆した記事

 

編集稽古が姉妹をつなぐ――48[守]の声(大濱朋子師範代)

競いが拓く、未知と道――48[守]の声(大濱朋子師範代)

兆しを見逃すまい。ブレイクアウト~熱血3姉妹譚【78感門】(渋江徹師範代)

【三冊筋プレス】修羅と恩讐(佐藤裕子師範代)

”分ける”の極意。エディトリアル・レポートvol.1【感知篇】(はらあやこ師範代)

「アンビバレントな’感’の行方」エディトリアル・レポートvol.2【照応篇】(秦祐也師範代)

「わたしを擬くAIに編集される私」エディトリアル・レポートvol.3【共遊篇】(畑本ヒロノブ師範代)

次の港へ向かう「そうてん座」(與儀香歩師範代)

vol.01嚥下【言語聴覚士ことばのさんぽ帖】(竹岩直子師範代)

 

  • 角山祥道

    編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama

  • 【多読アレゴリア:勝手にアカデミア③】2030年の鎌倉ガイドブックを創るのだ!

    [守]では38のお題を回答した。[破]では創文した。[物語講座]では物語を紡いだ。では、[多読アレゴリア]ではいったい何をするのか。  他のクラブのことはいざ知らず、【勝手にアカデミア】では、はとさぶ連衆(読衆の通称) […]

  • 【多読アレゴリア:勝手にアカデミア②】文化を遊ぶ、トポスに遊ぶ

    「鎌倉アカデミア」は、イシス編集学校のアーキタイプである。  大塚宏(ロール名:せん師)、原田祥子(同:お勝手)、角山祥道(同:み勝手)の3人は、12月2日に開講する【勝手にアカデミア】の準備を夜な夜な進めながら、その […]

  • 【多読アレゴリア:勝手にアカデミア】勝手にトポスで遊び尽くす

    多読アレゴリアWEEK開催中!!!!! 12月2日のオープンに向けて、全12クラブが遊刊エディストを舞台に告知合戦を繰り広げます。どのクラブも定員に届き次第、募集終了です。すでに締切間近のクラブもいくつかあるので、希望の […]

  • ヤモリと雷鳴と青い鳥◆◇53[守]本楼汁講レポ

    キィキィという金属を引っ掻いたような音が聞こえてきて目が覚めた。懐中電灯を手に音の出所を探ると、それは窓に張り付いたヤモリだった。突然、ある雑誌の一節を思い出した。 生きているものらは 周りの気配に反応する繊細なメカニ […]

  • 大アフ感が新たな歴史をつくる

    アラ還や阿羅漢でもなければ、ましてやアフガンでも空き缶でもない。誰が何と言おうと「アフ感」である。正式名称は、「アフター感門之盟」だ。  最近の「アフター汁講」を体験している学衆にとっては、「感門之盟のあとの飲み会ね」 […]