発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

TEDさながらのハイパープレゼン
遊刊エディストで事前投票を実施した「ハイパープランINFORM」。
感門之盟のP1グランプリは、予選投票で選ばれた3案のプレゼンをTEDさながらに行う。
松岡校長の仕事術に体当たりでぶつかる[破]の編集稽古の集大成。それが「プランニング編集術」だ。この稽古では「ハイパーミュージアム」のプランナーとなり、「よもがせわほり」という方法によってプランニング稽古をする。
「スーパー」ではなく「ハイパー」な理由
「ハイパープランニング」の「ハイパー」とはそもそも何だろう? 一体「スーパー」と何が違うのか?
白シャツに黒スーツ、黒の蝶ネクタイをまとう司会吉村はこの問いからスタートする。
スーパーとは今よりも超えること、万能であること。
ハイパーはある一つのことがあらゆる普遍に通じるもの。
編集稽古を振り返って欲しい。
プランニング編集術は「よ(与件の整理)」と「も(目的の拡張)」から始まる。コンセプトからは始まらない。
既存のコンセプトや「こうしたい」とあらわれたイメージを、徹底した与件の収集と目的のシソーラスの拡張によって、再編集をしていく。
そのために「よ(与件の整理)」を尽くした先で見つけた「ひとつのもの・こと」からスタートし、拡張してこそのハイパーなのだ。
司会・吉村の問いは、P1グランプリの「与件の整理」であり「目的の拡張」でもある。
どのようなハイパーなミュージアムがあらわれるのか。P1グランプリの結果は別記事で紹介する予定。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
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2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。