飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

*先日お知らせしたzoomURLに誤記がありましたため、2025年4月2日14時付にてzoomURLの更新をしました。大変恐れ入りますが当日はお間違いないようご確認をお願いいたします。
伝へて習はざるか。
千夜千冊996夜 王陽明『伝習録』では、『論語』学而の「伝不習乎」を引いて、「伝習」の意味を説いている。雛鳥が飛び方を学ぶように、人が真似て、何事かに集中していくことが「習」の字には込められている。師範が伝えて、師範代が習う。いや役割を超えて互いに伝えて、習う。 イシス編集学校では師範や師範代が集って学衆に示すべき指南の方法をめぐる場を「伝習座」と呼び、25年に渡ってイシス編集学校の中だけで177回に渡って行われてきた。
その伝習座が25年の禁を破り、装いを全く新しく、無料でLive配信される第二回目になる。オールイシス編集学校の半期に一度の村立て、一座建立の編集顔見世になる。一体どんな伝習座ニュースタイルになるのか。その仕立てを紹介しよう。
<田中優子学長初の伝習座講義>
父なる編集工学、母なるイシス。田中優子学長自ら、松岡正剛の遺志を継承しての講義になる。
伝習座のプログラムは2つのメインコンテンツで構成されている。まずは、「父なる編集工学」としてのISIS co-missionで江戸研究の第一人者・田中優子によるインタースコア・セッション。今回のテーマは「江戸×あやかり」である。多様に文化の花が開いた江戸でいかに「あやかり」の編集が行われたのか。
「母なるイシス」は、松岡正剛校長講義の語り直し「Re-Mix校長校話」である。今回は「あやかり編集力」をテーマにした過去のレクチャー動画をもとに、参加者が喧々諤々のインタラクティブ・ディスカッションになる。昨年急逝した校長・松岡正剛の編集工学講義を改めて語り直し、再編集することで、松岡正剛を再生させる機会になる。また、『擬』に続いて、「肖』『準』を出版したいと語っていた校長・松岡の志を継ぐ機会にもなる。
<世界読書奥義伝[離]火元組が左近右近で揃い踏み>
前半の田中優子によるインタースコア・セッションを進行するのは、左大臣、右大臣ならぬ左近・右近の二人の世界読書奥義伝[離]火元組が行う。今回は[離]別当師範代として松岡正剛の絶対の信頼を受けていた寺田充宏が左近に。金沢の医者として、漢方にも理解が深く、Medit Lab運営メンバーでもある華岡晃生が右近。生命科学派の二人が田中優子の江戸にどう切り込むのか注目である。
<三匠のディスカッション・インタラクション>
後半のREMIX校長校話「あやかり編集力」に登場するのは三人官女ならぬ三匠。守破離の講座リーダーである鈴木康代学匠、原田淳子学匠、太田香保総匠が揃い踏みで、松岡正剛の校長講義を甦らせる。忖度なしの守破離エディットマッチ、いきなり名指しされた師範、師範代は果たして見事に切り返せるのか。松岡正剛の「あやかり編集力」講義では、さまざまなザッピンを取り出してのセイゴオトークです。
学長に就任した田中優子学長初めての伝習座講義。新しい伝統、歴史の2ページ目、知のエンターテインメントの開闢。イシスの最先端が見れる伝習座のライブにどうぞご参集ください。
伝習座 江戸のあやかり編集力
■日時:2025年4月5日(土)14:00〜18:00
■参加方法:
お申し込み不要。どなたでも参加いただけます。
zoomにて14:00から配信開始予定です。時間になりましたら下記にアクセスください。(*zoomURLを2025年4月2日に更新しました)
https://zoom.us/j/95993032209?pwd=aFyvqTwKbFBdZ1V6aYU4dprByK9Ofl.1
ミーティング ID: 959 9303 2209
パスコード: 142784
■内容:田中優子講義「江戸のあやかり編集力」、Remix校長校話など
*伝習座LIVE配信はzoomで無料配信。事後アーカイブ視聴は有料配信(3500円・税別、松岡正剛校長講義動画付き)になります。
吉村堅樹
僧侶で神父。塾講師でスナックホスト。ガードマンで映画助監督。介護ヘルパーでゲームデバッガー。節操ない転職の果て辿り着いた編集学校。揺らぐことないイシス愛が買われて、2012年から林頭に。
【知の編集工学義疏】第2章 <脳という編集装置>を加速させる
松岡正剛が旅立って一年。 今こそ、松岡正剛を反復し、再生する。 それは松岡正剛を再編集することにほかならない。これまでの著作に、新たな補助線を引き、独自の仮説を立てる。 名づけて『知の編集工学義疏』。義とは意見を […]
千夜千冊エディション『少年の憂鬱』に松岡正剛の編集の本来を読み解くべし。花伝所の放伝生が取り組んだ図解を使って、20分の予定時間を大幅にオーバーして、永遠の少年二人がインタラクティブに、そして「生」でオツ千します。 発熱をおしてやってきた小僧・穂積は大丈夫か? 坊主・吉村の脱線少年エピソードは放送可能か? エディション『少年の憂鬱』をお手元に置いてご鑑賞ください。
【知の編集工学義疏】第1章 <編集の入口>をダイジェストする
松岡正剛を反復し、再生する。聖徳太子の「三経義疏」に肖り、第一弾は編集工学のベーステキストでもある『知の編集工学』を義疏する。連載の一回目は、第一部である「編集の入口」をテーマに「第一章 ゲームの愉しみ」を読み解き、「編集」のいろはを伝える。2022年講義のダイジェスト映像とともにご覧ください。
イシス編集学校の師範、師範代にしか公開されていなかった「伝習座」。その講義の中から、[守]の編集術の最後にあたる「情報の表現」について、吉村堅樹林頭が50分にわたって解説した動画をYouTubeイシスチャンネル限定で蔵 […]
吉村堅樹による用法3解説「Analogical way is Dynamic way」
イシス編集学校の師範、師範代にしか公開されていなかった「伝習座」。その講義の中から、編集術の骨法にあたる「情報の構造化」について、吉村堅樹林頭が50分にわたって解説した動画をYouTubeイシスチャンネル限定で蔵出し公 […]
コメント
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2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。