蛹の胸部にせっかくしつらえられた翅の「抜き型」を邪険にして、リボンのような小さな翅で生まれてくるクロスジフユエダシャクのメス。飛べない翅の内側には、きっと、思いもよらない「無用の用」が伏せられている。
2か月ぶりに帰ってくる「酒上夕書斎」。
海外出張を経て、田中優子学長の語りの熱も、さらに深まっている。
第五夕で取り上げるのは、石牟礼道子の名作『苦海浄土』。
工場廃水の水銀が引き起こした水俣病――文明の病と呼ばれた出来事を、同じ土地に生きる者として描きつづけた石牟礼道子。
優子学長がこの本に出会ったのは、大学一年生の講義だった。
「苦界浄土ーわが水俣病」の授業で、文学が現実を切り裂く力を知ったという。
そして、胎児性水俣病の最初期に生まれた人々が自分と同じ世代だと知ったとき、「私は彼らだったかもしれない」
その思いが、今も優子学長の胸に生き続けている。
石牟礼道子との出会いは、優子学長の根底にある原風景のひとつといえる。
のちに石牟礼さん本人と対談を重ね、『苦海・浄土・日本 石牟礼道子 もだえ神の精神』(集英社新書)として結晶させたほどだ。
今回は、その「はじまりの衝撃」と「思索の深まり」を、グラスを傾けながら、静かに語り合う。
文明とは、人間とは、言葉とは――田中優子が「生」で語る20分。
ぜひ、YouTube LIVEでその息づかいを体感してほしい。
◆ 酒上夕書斎 第五夕
日 程:2025年10月28日(火)
時 間:16:30〜(生配信)
出 演:田中優子(イシス編集学校 学長/法政大学 前総長/江戸文化研究者)
会 場:ゴートクジ イシス館 応接室より生中継
配 信:YouTube LIVE にて無料配信
URL:https://youtube.com/live/Yv_S8Ldg5yI
▼田中優子の酒上夕書斎
第三夕『雨月物語』上田秋成(2025年7月29日)
第二夕『S/Z バルザック『サラジーヌ』の構造分析』ロラン・バルト(2025年6月24日)
第一夕『普賢』石川淳(2025年5月27日)
衣笠純子
編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。
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コメント
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2026-01-20
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2026-01-13
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岡田敦『ユルリ島の馬』(青幻舎)