自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
十一月の夕刻、「典(ふみ)」をめぐる風が、編集工学研究所・本楼にひらりと立ちのぼります。
イシス編集学校の新しいお祭――「別典祭」。
多読アレゴリア一周年、そして松岡正剛校長の一周忌に心を寄せ、「典」すなわち“本”そのものを祭る二日限りの編集別天地がひらかれます。
そのただなかを通り抜けるようにして、田中優子学長の「酒上夕書斎」は第六夕を迎えます。
この夜に語られるのは、松岡校長との共著三部作――
『日本問答』、『江戸問答』、『昭和問答』。
時代をめぐり、文化を問い、あわいを歩き続けた対話の書。その三冊を、学長が一気呵成に酒上にひらいてゆきます。
別典祭のざわめきとともに流れる特別な夕書斎。
本楼の気配をそのまま纏った風が、YouTubeを超えてあなたの部屋へ。
『日本問答』『江戸問答』『昭和問答』
日 程:2025年11月24日(月・祝)
時 間:16:30〜(生配信)
出 演:田中優子(イシス編集学校 学長/法政大学 前総長/江戸文化研究者)
会 場:編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」より生中継
配 信:YouTube LIVE(無料)
▶ 配信はこちらから
https://youtube.com/live/pjdbMQeERaM
本楼でのリアル観覧も可能です。
家族や友人を誘っていただいても大歓迎。
イシス編集学校受講生は入場料1500円/一般の方は無料でご参加いただけます。
◆「別典祭」開催概要◆
日程:2025年11月23日(日)・24日(月・祝)
会場:編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」(最寄駅:小田急線 豪徳寺駅、東急世田谷線山下駅より徒歩7分)〒156-0044 東京都世田谷区赤堤2丁目15番3号
https://www.eel.co.jp/about/company
申込(2日間有効):1500円(イシス編集学校受講生、多読アレゴリア参加者含む)/無料(一般の方)
申込方法:https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025bettensai
プログラム:
【1日目プログラム 11/23(日)】
12:30 開場
13:00 開会宣言
14:00-15:00 ほんのれんクラブ|公開ほんのれんラジオ
16:00-17:00 着物コンパ倶楽部|黒留袖ファッションショー
18:00-19:30 武邑光裕|トークイベント
19:30 挨拶
【2日目プログラム 11/24(月祝)】
11:30 開場
12:30-13:30 千夜千冊パラダイス:おっかけ千夜千冊ファンクラブSP Live
14:00-16:00 MEditLab:米光一成 × 小倉加奈子トーク&ゲームプレイ
16:30-18:00 田中優子学長|酒上夕書斎SP18:00 閉会挨拶
【2日間通しプログラム(11/23-24)】
・終活読書★四門堂 × 多読ジムClassic × 大河ばっか!|古本市「本市福袋」「ブックショップエディター 本の相談室」・軽井沢別想フロンティア|浅羽米+軽井沢の別想ガイドブック販売
・よみかき探Qクラブ|あそびコーナー「駄菓子とゲームの遊房」
・MEdit Lab for ISIS|MEditカフェ in イシス(ゲームの試遊と本・ゲーム・グッズ販売)
・群島ククムイ|群島ククムイ×今福龍太の島あしび(ZINE・本・コーヒー・クラフト販売)
・EDO風狂連|100人連句
・OUTLYING CLUB|武邑光裕式パネル展示・倶楽部撮家|写真展示
・その他、決定次第発表!
本と人、問答と物語、そして《編集》そのものの呼吸が行き交う二日間。
その中心に、田中学長の酒上夕書斎がそっと灯ります。
どうぞ、ご気軽に、そしてご自由に。
本を愛するすべての人にひらかれた“別典”の場へ、ご参加ください。
衣笠純子
編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。
田中優子を揺さぶった一冊――石牟礼道子『苦海浄土』を読む夕べ|酒上夕書斎 第五夕[10/28(火)16:30〜 YouTube LIVE]
2か月ぶりに帰ってくる「酒上夕書斎」。 海外出張を経て、田中優子学長の語りの熱も、さらに深まっている。 第五夕で取り上げるのは、石牟礼道子の名作『苦海浄土』。 工場廃水の水銀が引き起こした水俣病――文明の病 […]
玄月音夜會 第五夜|井上鑑 ― 本楼初のグランドピアノ。言葉の余白に音が降る
本楼にグランドピアノが入る――史上初の“事件”が起こる。 井上鑑が松岡正剛に捧ぐ、音と言葉のレクイエム。 「玄月音夜會」第五夜は、“言葉の船”が静かに音へと漕ぎ出す夜になる。 すでにお伝えしていた「玄月音夜會」に、ひとつ […]
夜の深まりに、ひそやかに浮かぶ月。 その光は、松岡正剛が歩んだ「数寄三昧」の余韻を照らし出します。 音とことばに編まれた記憶を、今宵ふたたび呼び覚ますために―― 玄月音夜會、第五夜をひらきます。 夏から秋へ […]
ひとつの音が、夜の深みに沈んでいく。 その余韻を追いかけるように、もうひとつの声が寄り添う。 松岡正剛が愛した「数寄三昧」を偲び、縁ある音楽家を招いてひらく「玄月音夜會」。 第四夜の客人は、邦楽家・西松布咏さんです。 […]
幼な心とワインのマリアージュ ― 酒上夕書斎 第四夕|8月26日(火)16:30~ YouTube LIVE
本を開くたび、知らない景色がひらけていきます。 ときに旅のように遠く、ときに親しい声に導かれるように――。 読書はいつも、新しい道へと私たちを誘います。 「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい)」では、石川淳をひもとき、 […]
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2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。