私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。

互いの指南に勇気をもらう。師範の言葉に肩の力が抜ける。チームラウンジは次への一歩を育む。45[守]講座には21人の師範代と9人の師範がいて9つのチームが動いている。
チームには、教室名や師範代のキャラクターに肖ったチーム名がついている。チーム名は指南の拠り所にもターゲットにも永遠のQにもなっていく。
師範の語りをよすがにチーム名をクッキングで見立てるこの連載。トリを飾るのは、イシス編集学校1期生、森師範率いる「をちこち」だ。
★チーム名「をちこち」
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みんなで、力を合わせて、いろんな境を超えて行こう
じゃないか!
そんな想いを『をちこち』=彼方此方・遠近・将来と現在
四文字にぎゅっと濃縮して、名付けました。
師範 森由佳
縁カウンター教室 後藤陽子師範代
ストールたくさん教室 若林牧子師範代
羅什ガンダム教室 齋藤幸三師範代
をちこち三楽(みらく)蒸し
縁を結ぶ水引、透明なスカーフ、ガッツの
肉団子。それらをまあるく包むのは、
ミラクルのようなやわらか卵液。
●レシピ
《をちこち三楽蒸し》蒸し器無しでできる!湯のみ3個分
[材料]
・卵 2個
・だし汁 卵の量の3倍
(椎茸の戻し汁を使います)
・干し椎茸 2枚
・鶏肉 20g程度
・三つ葉 2本
・白きくらげ 1枚
・ミートボール 2個
・しょうゆ 小さじ1
・塩 少々
[ダンドリ]
1.干し椎茸は水につけて戻す(2時間ぐらい)
2.白きくらげも水(分量外)につけて戻す(20分ぐらい)
3.鶏肉は小さく切って塩(分量外)を振っておく。
4.三つ葉は茎の部分だけさっとゆでて、結んでおく(ダンドリ図参照)。
5.卵2個を割って、計量カップで量を測る。(出し汁はこの量の3倍)
6.4の卵をボウルに入れ、白身を切るように、泡を立てないように混ぜる。
7.1の椎茸戻し汁としょうゆ、塩を合わせ、足りない分は水を加え、卵の3倍量の出し汁を準備する。
8.5と6を混ぜあわせ、一度ザルで濾す。
9.湯のみを3つ準備して、鶏肉を3等分して入れる。戻した干し椎茸の柔らかそうなところを薄切りにして2枚程度入れる。
10.湯のみに7の卵液を入れる。
11.三つ葉・ミートボール・白きくらげ各湯のみに入れる。
12.アルミホイルで湯のみに蓋をする。
13.ふきんをしいて水を3センチほど張った鍋を火にかけ沸騰させる。湯気が出てきたら一度火を止め、11の湯のみを入れる。
14.鍋の蓋に菜箸をかませて蒸気の逃げ道を作った状態で、強火で3分、弱火で10分蒸す。
15.卵液が固まっていればできあがり!
(しかし、せっかくの具が沈んでしまっていた。上の写真は箸で掘り出して撮影したもの)
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─ 師範の感想いただきました ─
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ガツンと、香り高く、とぅるんとね。3つの味がそれぞれに、らしさ際立つのが楽しいな。これはもう純米酒一杯・いや三杯お願いします。
●バックナンバー
石井梨香
編集的先達:須賀敦子。懐の深い包容力で、師範としては学匠を、九天玄氣組舵星連としては組長をサポートし続ける。子ども編集学校の師範代もつとめる律義なファンタジスト。趣味は三味線と街の探索。
イシス編集学校九州支所「九天玄氣組」は今年20周年。発足会を行った秋をめざし、周年事業を進めている。軸となるのは「九州の千夜千冊」を冠した雑誌の発行だ。松岡正剛の千夜千冊から選んだキーブック1冊ごとに33冊のグループをつ […]
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コメント
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2025-07-03
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2025-07-02
連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。