気になる本はどれ?20冊の54[破]先達文庫【88感門】

2025/09/06(土)16:26 img
img LISTedit

本には体温がある。師範代に贈られる「先達文庫」は特にそうだ。

 

豪徳寺の本楼には54[破]師範代10名がずらり。4カ月にわたる不眠不休の稽古三昧を経て、ついにこの日が来た。[守]は1冊だが、[破]は2冊。選書は原田淳子学匠を中心に学林局や田中優子学長も加わり、この人だからという2冊を選んだ。ページのどこかには学匠と学長のメッセージも添えられ、労いと期待が込められたほかにない贈り物だ。

 

指を加えて羨むもよし、さっそく書店に駆け込むもよし、全20冊の先達文庫をご覧あれ!

 

 

 

儀三武桐子師範代 はばたけ御伽衆教室
 『人質の朗読会』小川洋子/中公文庫
 『小川洋子の陶酔短篇箱』小川洋子/河出文庫
 
関博一師範代 サルサかかりっきり教室
 『そこにある山 人が一線を越えるとき』角幡唯介/中公文庫
 『地図のない場所で眠りたい』 高野秀行・角幡唯介/講談社文庫
 
 
北川周哉師範代 夕刊ちぐはぐ教室
 『老荘と仏教』森 三樹三郎/講談社学術文庫
 『荘子と遊ぶ 禅的思考の源流へ』玄侑宗久/ちくま文庫
 
小林美穂師範代 カオスの縁子さん教室
 『その日の墨』篠田桃紅/河出文庫
 『一〇五歳、死ねないのも困るのよ』篠田桃紅/幻冬舎文庫
 
 
名部惇師範代 夜にさやげ教室
 『小説の森散策』ウンベルト・エーコ/岩波文庫
 『歴史が後ずさりするとき』ウンベルト・エーコ/岩波現代文庫
 
飯田泰興師範代 風月踊詠教室
 『うたげと孤心』大岡信/岩波文庫
 『あなたに語る日本文学史』大岡信/角川ソフィア文庫
 
榎田智子師範代 半可タトゥー教室
 『芸 秘伝伝授の世界』西山松之助/講談社学術文庫
 『男装の天才琵琶師 鶴田錦史の生涯』佐宮圭/朝日文庫
 
木村昇平師範代 うごめきDD教室
 『M/D 上』菊地成孔・大谷能生/河出文庫
 『M/D 下』菊地成孔・大谷能生/河出文庫
 
本城慎之介師範代 風土粋粋教室
 『鬼とはなにか まつろわぬ民か、縄文の神か』戸矢学/河出文庫
 『諏訪の神 縄文の<血祭り>を解き明かす』戸矢学/河出文庫
 
竹内哲也師範代 讃岐兄弟社教室
 『日本賭博史』紀田順一郎/ちくま学芸文庫
 『わかっちゃいるけど、ギャンブル! ひりひり賭け事アンソロジー』ちくま文庫編集部編/ちくま文庫
 
 
  • 福井千裕

    編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。