{[(ゴミムシぽいけどゴミムシではない分類群に属している)黒い星をもつテントウムシに似た種]のように見えるけど実はその偽物}ことニセクロホシテントウゴミムシダマシ。たくさんの虫且つ何者でもない虫です。
学長 田中優子が人生で初めて男の着物を見立てることになった。しかも、その相手は林頭 吉村堅樹である。
事の発端は7月某日、学内会議中に優子学長が突然切り出した。「吉村さんは着物を着た方がいいと思うの」。学長からの突然の提案に思わず目を丸くした吉村林頭。松岡正剛校長からは、服装や髪型について手厳しいディレクションを受けてきたものの「着物を着ろ」とは一度も言われたことがなく、これまで着る機会がなかったと告白した。そのあとぽつりと着物への憧れを抱いていたと吉村が胸の内を漏らした瞬間、優子学長の腹は決まった。9月6日開催の感門之盟に間に合うよう、吉村のために着物を見立てるという。そこからは、あれよあれよと話は決まり、8月某日、呉服店へと連れ立った。
出向いたのは、原宿通りから裏道に入ったところに店を構える「伴治郎」。過去にはここで優子学長による源氏物語のレクチャーも開催されたこともあるほど、優子学長と伴治郎との付き合いは長い。
お店へ事前に着物のイメージを伝え、用意されていた男性用の反物を見定める優子学長。単衣は明石ちぢみ、兵庫県明石地方で始まり、現在では新潟県の十日町で作られているという。素人目に見ても上品な反物であることがわかる。
「これいい色ね。濃い色の方が合うね」単衣、襦袢、半衿と次々と合わせながら、優子学長は着物をどんどん見立てていく。この日は見守り役として同行した学林局の衣笠純子も本楼での立ち姿をイメージして「こっちの色がいいですね」と意見を出していく。プロデュースされていく吉村林頭。事の重大さがじわじわと肩にのしかかり、次第に口数が少なくなっていく。「自分ではなかなかわからないものなのよね」緊張気味の吉村の気持ちを察しながらも優子学長のお見立ては加速度を増していく。
単衣を一通り見立て終えると冬用の着物が待っていた。「この色綺麗ね、こっちの方が明るく見えるね」男の着物を見立てるのが初めてとは思えないほど鮮やかに決めていく。本楼で着るイメージが想像できるから見立てやすいという。
澱みなく、迷いなく、帯、足袋、草履まで一気呵成に見立てていく優子学長。すっかり身を預けた吉村林頭は、編集されるよろこびを味わい高揚感とともに店を後にした。
松岡校長は、感門之盟に向けて「みんなもいっぱいオシャレをしていらっしゃい。」とよく声をかけていた。ハレの日はハレの日らしくオシャレを楽しむのがイシス流だ。校長自身もここぞという時には、ISSEY MIYAKEやYohji Yamamoto、紋付羽織袴に身を包み、言祝ぎを紡いだ。
さて、吉村林頭はどんな着物姿で登場するのか。優子学長の見立てを全身に背負い、9月6日いよいよ本楼に立つ。
店舗情報
伴治郎 banjiro
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-24-8
JR原宿駅 徒歩7分、東京メトロ千代田線明治神宮前駅 徒歩5分
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
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コメント
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2025-12-02
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2025-11-27
マンガに限った話ではないが、「バカ」をめでる文化というものがある。
猪突猛進型の「バカ」が暴走するマンガといえば、この作品。市川マサ「バカビリーバー」。とにかく、あまりにもバカすぎて爽快。
https://yanmaga.jp/comics/
2025-11-25
道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。