【子どもフィールド】第1回子どもエディッツ

2021/05/28(金)10:18
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「おかし」といえば「おいしい」
「おいしい」といえば「A5のステーキ」
「A5のステーキ」といえば「ECC]…
 
5月9日、子どもフィールドではズームで15家庭をつないで編集ワークを遊んだ。
午前10時、佐々木千佳局長が参加者を迎え、子どもフィールドの支局員を代表して松井路代が「おはようございます!」とコールしてスタートした。参加した支局員はほかに、上原悦子、浦澤美穂、得原藍、神尾美由紀、長島順子、吉野陽子、景山卓也。
 
当日のお題は「連想うたづくり」。絵本『あんたがたどこさ』から「いろはにこんぺいとう」の連想うたを紹介してお題の説明をする。参加者全員で唱和してみることで場に連帯感が芽生えてくる。
 
 「いろはにほへと」
 いろはにこんぺいとう
 こんぺいとうは あまい
 あまいは おさとう
 おさとうは しろい
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3グループに分かれてワーク開始。「りんご」を起点にして「りんごといえば○○」「○○といえば□□」…と子どもから子どもへと連想をつないでいく。大人は合いの手を入れつつ子ども想像力を刺激する。ワークの20分間、連想の声は鳴り止まなかった。
 
 
★グループ1のうた
りんご → 赤い → 血(ち) → 包帯(ほうたい) → 白(しろ) →鍵盤(けんばん) → 黒鍵(こっけん) →ピアノ → 音符(おんぷ) → 楽譜(がくふ) → 五線(ごせん) → 音楽(おんがく) → 楽器(がっき) → 曲(きょく) → 曲がる(まがる) → 道路(どうろ) → 高速道路(こうそくどうろ) → 車(くるま) → マリオカート → 亀(かめ) → 遅い(おそい) → きのこ → 1UP → 成長する(せいちょう) → 人(ひと) → 人間(にんげん) → 生きる(いきる) → 動物(どうぶつ) → えさ → ねこ → にゃお → 鳴き声(なきごえ) → わん
 → 犬(いぬ) → スクラッチのスプライト → プログラミング → マインクラフト
 
「曲」から「曲がる」そして「道路」へと。思考には高速カーブだってアリだ。
 
 
★グループ2のうた
りんご → あまい → いちご → ケーキ → おばあちゃん → しょうわ(昭和) → せんそう(戦争) → せんしゃ(戦車) → かたい → こおり → つめたい → ドライアイス → 食べたことない → キャビア → 高級食材 → (とくべつなたべもの) → おかし → おいしい → A5(えーご)のステーキ → ECC(イーシーシー) → 英語教室 → 先生の机の中にあるシール → 貼る → 磁石(じしゃく) → くっつく → 接着剤(せっちゃくざい) → のり → 海苔巻き(のりまき) → 食べる → 昆虫(こんちゅう) → ちょうちょ → もんしろちょう → 動物の変化
 
昭和といえば戦争、というのは子どもらしい率直さ。A5から英語を想起しECCへとジャンプするノンリニアな発想は、大人の麻痺した思考フレームをキックした。
 
 
★グループ3のうた
りんご → あかい → いちご → あまい → えびのおかし → かるい → 野球ボール → なげる → ボール → はやい → あし → くつ → くつした → あったかい → オーブン → グラタン → おいしい → パン → しかくい → つみき → おうち → おおきい → らいおん → かむ → ガム → やわらかい
 
あまい、かるい、はやい…やわらかい。連想をしていくうちに、リズムとパターンが生まれる。
 
 
各グループの子どもは年齢も住んでいる地域も異なる。ふだんのコミュニケーションにはない語彙やイメージを交わし合ったことで、子どもどうしのモデル交換が行いやすくなったのではないだろうか。
 
子どもはじっとしていられないから、自分の順番が回ってくるわずかな時間でも別のことをしている。それでも番が回ってくるとサッと答えるし、年長の子どもは少し背伸びした回答もしたがった。事前に支局員の松井は「児童館のような雰囲気」にしたいと言っていたことが実現した。
 
記念撮影を終え、11時からは大人どうしのふり返りタイム。当日のワークや、これまでのお題について意見を交わし合った。家庭ごとの子育てに関する悩みも吐き出したいところだが、お題を通じてコミュニケーションをすることで、子どもの可能性を見いだすこともできるし、日々のちょっとした不思議も子どもと共有しやすくなる。
 
子どもフィールドがオープンして《新年度のYKZ》など、子どもはもちろん、大人も楽しめるお題が出題されてきた。次のイベントは、千夜千冊の共読会や、七夕企画を予定している。走り始めた子どもフィールドは子どもの想像力とともに加速していく。
  • 景山卓也

    編集的先達:佐藤雅彦。中高はサッカー、大学でアニメ三昧、家庭では毎日子どもとEテレ。ハマると想像ジャケットを翻し、実直にとことん。師範代を経験後に2度目の離にリトライ、そして子ども編集学校に多読冊師と今は編集中毒。