『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。

【松岡正剛 映写室】は師範の林が松岡正剛の表舞台、裏舞台を動画撮影した記録を蔵出ししていくEdist企画です。前回に引き続き、松岡インタビュー(2021年4月初旬収録)の場面を切り取ってお届けします。
【Take-03】は、松岡が「講演」をどのように編集しているのか、その意図を紐解きます。講演とか講義というと、かしこまって聞くイメージがありますが、松岡の講演は映画や音楽ライブ、舞台を見るようなイメージに近く、まずは目で見て耳で聞いて感じたくなります。語られる内容は高密度で、大学の講義何本分かと思わせる情報量なのに、けっして退屈にならないのは、既存の見せ方からいかに離れるか、その徹底があるからこそなのでしょう。場所、美術、小道具、照明、カメラの動き、全てにこだわり、生かして語るのが松岡が仕掛ける講演なのです。
今回から「千夜千冊の秘密」を主催した丸善雄松堂さんの格別なご配慮により【映写室】で本番配信映像を利用できることになりました。初回は、松岡が特にこだわった講演冒頭シーンをご覧いただけます。本番をライブでご覧になった方にとっては、あの夏の暑さごと蘇ることでしょう。
【松岡正剛 映写室 Take-03】講演は舞台のように
撮影・編集 林朝恵
撮影・アイキャッチ画像 後藤由加里
協力 松岡正剛事務所 丸善雄松堂 POMATO PRO
【Back Number】
【千夜千冊の秘密リンク】
8/28(金)開催!松岡正剛ソロトーク「千夜千冊の秘密」只今リハ中 10shot
林朝恵
編集的先達:ウディ・アレン。「あいだ」と「らしさ」の相互編集の達人、くすぐりポイントを見つけるとニヤリと笑う。NYへ映画留学後、千人の外国人講師の人事に。花伝所の花目付、倶楽部撮家で撮影・編集とマルチロールで進行中。
もう会えない彼方の人に贈る一枚 PHOTO Collection【倶楽部撮家】
ある日を境に会えなくなってしまった人。1度も会うことが叶わなかった人。 会いたくても会えない彼方の人がきっと誰しもいるだろう。松岡正剛校長は著書の中で度々、蕪村の句「凧(いかのぼり)きのふの空のありどころ」を取り上げてい […]
2024年8月12日、イシス編集学校校長の松岡正剛が逝去した。エディスト編集部では、直後に約1カ月にわたる追悼コラム連載を実施。編集学校内外から多数寄せられた松岡校長の面影は、1年経ってもなお鮮明だ。まるでその存在が読む […]
光を読む、光を撮る。 2025年8月9日、豪徳寺にあるイシス館とオンラインのハイブリッドで倶楽部撮家のメインイベントとなる瞬茶会(ワークショップ)が開催された。倶楽部メンバーは各々、カメラと懐中電灯を持参して集った。この […]
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写真仲間求む!編集術でカメラと戯れる【倶楽部撮家】が多読アレゴリアにやってきた
「写真×編集」する倶楽部 写真に特化したクラブがついに多読アレゴリアでオープンします。クラブ名は「倶楽部撮家」。名付け親は松岡正剛校長です。 編集を人生する。撮影を人生する。カメラさえあればどなたでも参加可能です。プ […]
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2025-10-15
『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。
2025-10-14
ホオズキカメムシにとってのホオズキは美味しいジュースが吸える楽園であり、ホオズキにとってのホオズキカメムシは血を横取りする敵対者。生きものたちは自他の実体など与り知らず、意味の世界で共鳴し続けている。
2025-10-07
「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
美味しい葉っぱをもりもり食べていた自分を置き去りにして天空に舞い上がり、自由自在に飛び回る蝶の“初心”って、いったい…。