「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
美味しい葉っぱをもりもり食べていた自分を置き去りにして天空に舞い上がり、自由自在に飛び回る蝶の“初心”って、いったい…。

1617。イチロクイチナナと読む。2007年3月に開講予定だった16期[守]は、直前になって2期に分けて開講することが決まった。3月5日開講の16期[守]の10教室と、1か月半遅れて4月23日に開講した17期[守]の8教室。2つ合わせて「1617」と呼ぶ。
4月開講にしたいというかねてからの編集学校の思いと、4月以降に入る学衆数に目途が立ったため決行された。「予想外の展開。正直、最初はちょっとキツかったです」と当時学匠の冨澤陽一郎(現道匠)は、17期[守]のあと、ラウンジで振り返った。
伝習座の様子。中央は学匠の冨澤陽一郎
2回の伝習座を3回に増やし、各師範代に個別に電話訪問したというエピソードを聞いただけでも、運営の苦労が伝わってくる。師範の一人は「講評ばかり書いていた気がする」とこぼした。1期に2度の番選ボードレールがあり、8人いた師範は延々4度もの講評を書かなければならなかった。
1617を経験した師範代は、花伝師範の廣瀬良二、42[破]番匠の関富夫、着物編集の森山智子、[守]・[破]番匠を担当した大武美和子、こども編集学校の松井路代、そして景山和浩ら現役でイシス編集学校のロールをになっているメンバーが多いのも特徴だ。イシス史に残る経験をした1617の編集は、まだ続いている。
1617で師範代を務めた左上から大武美和子、関富夫、松井路代、廣瀬良二、森山智子、景山和浩
景山和浩
編集的先達:井上ひさし。日刊スポーツ記者。用意と卒意、機をみた絶妙の助言、安定した活動は師範の師範として手本になっている。その柔和な性格から決して怒らない師範とも言われる。
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2025-10-07
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2025-10-02
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(市川春子『宝石の国』講談社)
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