【勝手にアカデミア】夏の俳句ingレポ(秋メンバー募集中!)

2025/08/28(木)16:20 img
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《念力のゆるめば死ぬる大暑かな》(村上鬼城)

なんて物騒な俳句もございますが、仲間がいれば念力いらず、われらが【勝手にアカデミア】(多読アレゴリア)は去る7月27日、酷暑に負けず「鎌倉俳句ing」と洒落込みました。【勝手にアカデミア】恒例の鎌倉吟行で、これが4回目となります。

吟行のたびに、読衆(はとさぶ連衆)にには、〈お勝手〉こと原田祥子制作の「吟行句集」が配布されるのですが、今回はそれをご紹介しましょう。


 

暑さもなんのその、鶴岡八幡宮で一句

 

いつもの鎌倉駅時計台広場より、〈せん師〉大塚宏の先導で向かったのは、鶴岡八幡宮。源頼朝が崇敬し、マッカーサーも参拝したという古宮を、めいめいに散策しつつ、まずは一句。

夏真っ盛り。《雲の峰大石段が登り口》(歩風)

 

猛暑の中、声張り上げる鶴岡八幡の蝉、うつむき歩く人。

《八幡宮話し声消す蝉時雨》(彦星)

《日盛りにうつむき歩く段葛》(菜美)

 

《薫風や数多の絵馬に異国の字》(渦角)

インバウンドの波は絵馬にも押し寄せているようで……。ところで神はアラビア語や中国語を読めるのかしらん。

 

旧大佛次郎茶亭で優雅にお茶しつつ一句

 

八幡宮から次なる目的地は、「旧大佛次郎茶亭」。『鞍馬天狗』シリーズで知られる鎌倉文士のあの大佛次郎ゆかりの茶亭です(要予約)。

多読アレゴリアの25夏シーズンで「文学科」をテーマにしていたわれらが【勝手にアカデミア】にとって、相応しき場所でしょう。冷抹茶をいただきながら、もちろん一句。

《茅葺の歌詠む茶屋に蝉の声》(晶月)

約300坪の敷地に建つ茅葺き屋根の平屋。時が止まったような空間で一息ついていると、21世紀に暮らしていることも、大暑も、忘れてしまうのでした。

 

最後は、「暑気払い」と称して鎌倉の小洒落たカフェで、ビールをぐい、ワインをがばがば。

ほろ酔い気分で、夕闇せまる真夏の鎌倉を後にしたのでした。

《蜃気楼言葉少なに二人傘》(穂凪)

 

文・アイキャッチ/み勝手(角山祥道)

 

もれなく鎌倉吟行がついてくる【勝手にアカデミア】。「25秋シーズン」は、鎌倉アカデミアの「産業科」を疑似体験します。校長・三枝博音の「技術の哲学」に迫り、鎌倉彫に挑戦し、鎌倉路を吟行する。体験重視の【勝手にアカデミア】、25秋シーズンの入会、お待ちしております。(せん師・大塚宏)

 


【勝手にアカデミア】をもっと知るには●

 

○3× REVIEWS(三分割書評)

【勝手にアカデミア】『敗戦日記』×3×REVIEWS

【勝手にアカデミア】『鈴木清順エッセイコレクション』×3×REVIEWS

【勝手にアカデミア】『三枝博音と鎌倉アカデミア』×3×REVIEWS

○吟行レポ

【多読アレゴリア:勝手にアカデミア】はとさぶ連衆、鎌倉に集い俳句を詠みつつアカデミア構想に巻き込まれるの巻

○クラブ紹介

【多読アレゴリア:勝手にアカデミア①】勝手にトポスで遊び尽くす

【多読アレゴリア:勝手にアカデミア②】文化を遊ぶ、トポスに遊ぶ

【多読アレゴリア:勝手にアカデミア③】2030年の鎌倉ガイドブックを創るのだ!

【多読アレゴリア:勝手にアカデミア】勝手に映画だ! 清順だ!(25春)

夏、高見順の『敗戦日記』を読む【勝手にアカデミア/多読アレゴリア】(25夏)

 


多読アレゴリア2025秋 【勝手にアカデミア】

 

【運営メンバー】播種:大塚宏(せん師)、原田祥子(お勝手)、角山祥道(み勝手)

 

【開講期間】2025年9月1日(月)~12月21日(日) ★16週間
【URL】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025autumn
【定員】20名(勝手にアカデミア)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込) ※ クレジット払いのみ
【2クラブ以上お申し込みされる場合】2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。お申込詳細はショップカートにて。

  • 勝手にアカデミア

    編集的先達:三枝博音。多読アレゴリアの【勝手にアカデミア】は、鎌倉に生まれた伝説の学校「鎌倉アカデミア」をもどきながら、トポスにトピカ、映画に産業、文学に演劇……などなど勝手に学び、勝手に語らい、勝手に創出する。