『絵師ムネチカ』から目が離せない。天才は往々にして何かが欠けている。そしてそのこと自体がまた天才の天才性を引き立たせる。周囲の人々の鼻面を引き回し、人生を変えていく「天才少年」のデモーニッシュな魅力を容赦なく描いた怪作。
これまでにも「神童」もの(?)を数多く描いてきたさそうあきら先生だが、ご本人は極めて方法に自覚的な職人タイプ。長年、マンガ学科の教員として教鞭をとり、『マンガ脚本概論』などの技法書にも定評がある。
卒門式、積了式、学衆讃証、文叢感門。半年の編集稽古を寿ぐイベントが濃密かつ高速につづく感門之盟。
そんな感門之盟を食でも彩るのがおやつである。今回は、物語講座の小濱有紀子創師がセレクト。
ちょうど東京のあちこちで桜で開花しはじめた春の感門に選ばれた和菓子は、鶴屋吉信の「花のつばらつばら」。
焼皮が餡をつつみこんだ形を本のダブルページに見立てた。
ダブルページの焼皮のあいだから、ほんのり桜色の餡がのぞく。
「花のつばらつばら」を食べながら、対話の蕾は次々にほころび、会場の読奏エディストリートはますます加速していった。
「鶴屋吉信は、松岡校長のご出身である京都にあるんです」「卒門式と積了式のあいだを、このお菓子でつなぎたかったんです」
Day1の感門団長も務めた、食と農のコーディネーター・若林牧子は、小濱創師の代わりにお菓子に込めた思いを次々と語った。
後日のヒアリングでも、「(つばらつばらは)万葉語で『こころゆくまで』という意味であることも伝えたかった」「春限定のつばらつばらで、桜色に染めた白小豆が使われていることもお話ししたかった」と、その思いは尽きることがなかった。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
これまでに贈られた数は延べ1,900冊超! 18冊の56[守]先達文庫【90感門】
イシス編集学校でお馴染みの先達文庫。今までで1期から1,900以上の先達文庫が師範代へ贈られてきた。 56[守]師範代に贈られた先達文庫は計18冊。師範代のそれぞれのらしさが込められ、これからの編集道を照ら […]
【第90回感門之盟】「読奏エディストリート」Day1 公開記事総覧
第90回感門之盟「読奏エディストリート」Day1 (2026年3月21日)が終了した。当日に公開された関連記事の総覧をお送りする。 【感門90】苦の見方を変えたい 文:中村麻人 【90感門】感 […]
「速度ばかりの馬の時代に、人間を押す『牛』となること」吉村林頭メッセージ【90感門】
2026年3月21日の第90回感門之盟「読奏エディストリート」では、林頭・吉村堅樹からメッセージが寄せられた。感門のテーマである「読奏エディストリート」の意味・意義を、過去の松岡校長の講義なども引用しつつ語った。 &nb […]
11/23(日)16~17時:イシスでパリコレ?! 着物ファッションショーを初披露【別典祭】
本の市場、本の劇場、本の祭典、開幕! 豪徳寺・ISIS館本楼にて11月23日、24日、本の風が起こる<別典祭>(べってんさい)。 松岡正剛、曰く「本は歴史であって盗賊だ。本は友人で、宿敵で、恋人である。本は逆上にも共感に […]
第89回感門之盟「遊撃ブックウェア」(2025年9月20日)が終了した。当日に公開された関連記事の総覧をお送りする。 イシス校舎裏の記者修行【89感門】 文:白川雅敏 本を纏う司会2名の晴れ姿 […]
コメント
1~3件/3件
2026-03-19
『絵師ムネチカ』から目が離せない。天才は往々にして何かが欠けている。そしてそのこと自体がまた天才の天才性を引き立たせる。周囲の人々の鼻面を引き回し、人生を変えていく「天才少年」のデモーニッシュな魅力を容赦なく描いた怪作。
これまでにも「神童」もの(?)を数多く描いてきたさそうあきら先生だが、ご本人は極めて方法に自覚的な職人タイプ。長年、マンガ学科の教員として教鞭をとり、『マンガ脚本概論』などの技法書にも定評がある。
2026-03-17
目玉入道、参上。
体を膨らませ、偽りの目玉(眼状紋)を誇張して懸命に身を守ろうとしているのは、カイコの原種とされるクワコの幼虫。クワコの繭から取れるシルクは、小石丸のそれに似て細く、肌触りがよいらしい。
2026-03-10
平和に飛び交うモンシロチョウも、地球史スケールでは、ほんの少し前に日本にやって来たばかりのパイオニアらしい。押さえきれない衝動に駆り立てられて彼方に旅立つ人たちの原型は、海をわたる蝶なのかもしれない。