2022年は、「情報の世紀」「光を追いかけて」「科学史タイムトラベル」の3テーマです。
日本で唯一の自然科学の総合研究所である理化学研究所と本の可能性を追求する編集工学研究所による「科学道100冊」2022年版を、11月18日に発表した。EELの仁禮が今年もチーフエディターとして企画制作をリードし(制作プロセスはこちらもご覧いただきたい)、3テーマ・50冊の選定は、各テーマ5名ずつ理研の研究者が選書アドバイザーを担った。(残りの50冊は、2019年に選出して以来定番の科学道クラッシクスだ)
DNAから身振りや音符まで、コードから情報史を捉えなおす『大図鑑 コードの秘密』ポール・ルンダ(校長が帯文をよせた)や、光子を被告人に見立てた法廷劇で量子力学の不思議を説く『鏡の中の物理学』朝永振一郎など、情報と光と科学史の見方や正体に迫ろうとする意欲的なテーマとなっている。
今年も全国500カ所以上の図書館や書店でフェアを展開予定だ。
太陽エネルギーが、風や石炭とインタースコアし電気になって、私たちの部屋の照らすまでを描いた『わたしのひかり』モリー・バングといった手に取りやすい絵本や漫画から入り、ぜひ50タイトルが示す科学の見方に接していただきたい。
[編工研界隈の動向を届ける橋本参丞のEEL便]
//つづく//
橋本英人
函館の漁師の子どもとは思えない甘いマスクの持ち主。師範代時代の教室名「天然ドリーム」は橋本のタフな天然さとチャーミングな鈍感力を象徴している。編集工学研究所主任研究員。イシス編集学校参丞。
かつて校長は、「”始末”とは、終わりのことですが、エンディングとビギニングは一緒だということ。歌舞伎役者が最後に舞いたい踊りは、自分を目覚めさせる踊りかもしれないわけで、終わりのメッセージとは、何か始まりを感じさせるもの […]
「日本流(経営)の本質は、異質なものを編集する力だったはずだ。ーーー異質なデータを価値ある情報に編集する知恵がこれからの勝負となる。それをセマンティックプラットフォーマーと呼んでいる。」 一橋大学ビジネスス […]
【参丞EEL便#034】 職場から「おしゃべり」が失われている?
ブライアン・イーノは、1996年に「scenius(シーニアス)」という言葉をつくった。「scene + genius」。文化的および知的進歩の多くは、あるシーン(やリアルな場所)から、一種の集合的魔法をおこした多数の人 […]
【参丞EEL便#033】「ちえなみき」で触れる7つの文字の世界
ひとつ、「雲」という字は元々は「云」と書き、これは雲気たなびく下に、竜のくるっと巻いたしっぽが見えている形である。大昔、人々は雲の中に「竜」がいると考えていた。 来場者10万人を突破した福井県敦賀市「ちえなみき」で、「一 […]
赤坂から、赤堤へ。 2012年12月、EELは6万冊の本と一緒に、赤坂から赤堤(最寄りが豪徳寺駅)へと引っ越しをした。知の移転を行った。 そこからちょうど10年、校長への献本や千夜本や、EELプロジェクト関 […]