橋本治がマンガを描いていたことをご存じだろうか。
もともとイラストレーターだったので、画力が半端でないのは当然なのだが、マンガ力も並大抵ではない。いやそもそも、これはマンガなのか?
とにかく、どうにも形容しがたい面妖な作品。デザイン知を極めたい者ならば一度は読んでおきたい。(橋本治『マンガ哲学辞典』)

喫煙者が隔離されるようになって久しい。全面禁煙のビルも珍しくなくなった。世の中はますますダークサイドに取り込まれているようだ。
スーザン・ソンタグの不敵な睥睨、開高健の凛々しい風貌を見よ。一本のタバコが人類に、尋常ならざる飛躍と揺らぎをもたらすことを実感できる。今宵も一本のタバコに賭けてみる。
しゅぽっと火をともし、白煙をふわっと燻らせると、スクリーン向こうの電脳空間から、大惨寺への参道が見えてくる。先日の感門之盟では、多読ジムの秘境性が語られたが、大惨寺ももうひとつの秘境なのだ。突破者ならば、読みと笑いの多焦点を捉えて、ぎゅいぎゅいと楕円状の軌跡を逍遥できるだろう。
一本を吸い終える時間があればよい。ほんの一服が思考を和らげ、放つ一句に連想が拡幅する。現在1000日興行の真っ最中であるが、本来大惨寺にはいつでもどこでもアクセス可能。この期間限定(4/5-13)の『遊夕三日坊主興行』にて、ちょいと覗いてみようじゃないか。(尚、非喫煙者も参詣可能である)
文・写真/破綻
◎大惨寺百番大祭●遊夕三日坊主興行
■開催期間 ※この期間だけお題のメール配信が解禁されメール回答が可能になります
前半︓4/5(金)・4/6(土)・4/7(日)
後半︓4/11(木)・4/12(金)・4/13(土)
(アイキャッチ画像)
スーザン・ソンタグ『私は生まれなおしている 日記とノート1947-1963』河出書房新社
開高健『瓶の中の旅:酒と煙草のエッセイ傑作選』河出文庫
芥川龍之介ほか『もうすぐ絶滅するという煙草について』キノブックス
シン・お笑い大惨寺 遊夕番遊夕番
編集的先達:一休宗純、川上音二郎、椿三十郎、四方赤良。イシスと社会の狭間に生まれし「シン・お笑い大惨寺」。この河原から毎夕声を発するは人呼んで「遊夕番」。時には抜き身の刀のごとくギラギラと、時にはヌメヌメ艶っぽく、この世もわが身も笑い飛ばす。髑髏を蹴飛ばしオッペケペぇ、雨降らば降れ風吹かば吹け。
どこの誰かは知らないけれど、イシスの誰もが知っている。みんなにお馴染み、千日興行中の大惨寺は、にゃんと折り返しを迎えました。不定期連載【タダ漏れ大惨寺】にて、500番のお題と回答を、無限にダダ漏れ/無料でタダ漏れしちゃい […]
「答えがあるクイズ」をもとに「答えがないお題」を作るには?【大惨寺】
与えられる問いから作りだす問いへ。 昨年『問いの編集力』(安藤昭子・著)が発売されたことは記憶に新しいが、問い(お題)をどう作るかということは、イシスでも世の中でも大きな関心を持たれているトピックのひと […]
どこの誰かは知らないけれど、イシスの誰もが知っている。月光仮面さながらに、みんなにお馴染み大惨寺は、ついに400番を迎えました。千日興行の足跡は川向うに村を成し、折々の祭りも経ながら着実に成長しています。 […]
大惨寺新章 -口伝の世紀へ-【第三回焼きそば会*焼きそば比丘尼ック】
活字に行間あり。セリフに間合いあり。シン・お笑い大惨寺はエディットカフェを飛び出し、新たな間の創造に向けて船出した。 2月大寒波の連休最終日、この世から消えゆく「B面の権化」大惨寺のトンチキ集団による焼きそば会が本楼で敢 […]
世の中から「B面」が消え失せつつある。 A面・B面という言葉のもととなったレコードやカセットが廃れたからということもあるだろうが、それだけが理由ではない。 「B面」という語 […]
コメント
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2025-08-21
橋本治がマンガを描いていたことをご存じだろうか。
もともとイラストレーターだったので、画力が半端でないのは当然なのだが、マンガ力も並大抵ではない。いやそもそも、これはマンガなのか?
とにかく、どうにも形容しがたい面妖な作品。デザイン知を極めたい者ならば一度は読んでおきたい。(橋本治『マンガ哲学辞典』)
2025-08-19
エノキの葉をこしゃこしゃかじって育つふやふやの水まんじゅう。
見つけたとたんにぴきぴき胸がいたみ、さわってみるとぎゅらぎゅら時空がゆらぎ、持ち帰って育ててみたら、あとの人生がぐるりごろりうごめき始める。
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。