遊夕番たちは戦慄していた。「167」という数字に、である。
[守]の番ボー最終日の投稿数だろうか? 否、167とは他でもない、大惨寺「三日坊主祭」での投稿数である!
4月5日、ドドンっと号砲とともに始まった三日坊主祭では、春眠に入った「大入道2000」に代わって、「惨坊主(サンボーズ)006」が前線に立った。惨坊(さんぼう)とは「三日の坊主=三坊」であり、出武将の「参謀」でもある(かもしれない)。
惨坊は遊夕番が担うのかと思いきや、いきなり変化球なのが大惨寺。初日は前期52[守]の学衆でもあった常連参拝者・珍ぬ氏が、略称要注意なロール名「珍惨坊(ちんざんぼう)」に着替え、にゅるりと境内に登場した。
早朝3時55分に1題目の【地口附・古今東西観光名所の名前一切】を出題、その後5時46分には速攻派常連である摩天楼の売茶翁氏が「特許取ったわ!(=東京タワー)」とハツラツに回答、さらに珍惨坊も6時27分には「一番乗りおめでとうございます。ぱふぱふ」と、なんとも気の抜けたオノマトペを発しながらトップバッターを祝した。異様なる早朝の回答合戦、これが大惨寺の日常だ。
三日坊主祭はメール解禁の回答フェスタでもあり、コメントフェスタでもある。珍惨坊に加え、遊夕番の「魔が差す藤丸」はお調子者にふさわしく大げさにも「富士山坊」を名乗り、春からの新参番「植木屋」は回答をわんさか殖産してくれそうな「植惨坊」に早変わりして、お祭り騒ぎにすぐさま参戦した。
お題を前にすると回答せずにはいられないのが学衆のサガなら、回答を前にすると血が騒いでしまうのが師範代経験者のサガ。参拝者の地口連打に惨坊3人のコメントも急加速、たちまち巻き起こったボケ・ツッコミの花吹雪に誘われて、ついには念願の初参拝者があらわれた。「恐れながらも初めて参加します」と言っておずおず入ってきた屁意十度氏(※「尿意」でないので読み間違い注意!)は、「罰金がむちゅうでんね(=バッキンガム宮殿)」「食べる際は有給でんね(=ベルサイユ宮殿)」「エー度胸や!(=江戸城)」と、むしろこっちがそのエエ度胸に喝采を送りたくなる快答(怪答?)をぶっ放ち、ガスゆえか感動ゆえか、惨坊たちの涙を喚起した。
その後もお題【詠込「流」】では、つゆ艸氏による句「花ふぶき ノラの瞳に 流星群」の「ノラ」が、ノラ猫なのか平野ノラなのかをめぐって“ノラ解釈論争”が勃発したり、いかにも怪しい俳号の和家若造氏が「れがないな たしかにかした ないながれ」をはじめとする回文を連発したりと、ますます混沌を極めつつヒートアップしていった三日坊主祭。冒頭で示した通り、気が付けばメール数はたったの3日でなんと167投稿にも及び、三日連続参拝者は晴れて「三日坊主皆伝」と相成った。
*
「ああ、ワタシもお祭りに参加すればよかった…」と思ったそこのアナタ。ご安心あれ、まだまだ祭りは終わっていない! 今まさに、三日坊主祭の後半3日(4/11~13)を開催中だ(※そう、「三日坊主」と謳いながら前半後半で計6日開催している、このいい加減さが大惨寺!)
人生とは、三日坊主の勃発と連続と断絶で彫刻されたひとつのオブジェである。だとすれば三日坊主祭とは、人生の模型にほかならない。たったの三日なのだから、ちゃちゃっと気軽に参加できるし、うまくすれば立派な六日坊主にもなれる。後半お題はもちろんのこと、前半お題から回答することも大歓迎。惨坊たちはいつだって臨戦態勢だ。みなの参拝に乾杯できる煩悩まみれなひとときの訪れを、ぬらぬらと待っておるぞよ。
文/白馬ッ苦連(バニー)
※アイキャッチ画像背景:三日坊主お題第1番【地口附・古今東西観光名所の名前一切】回答より
●○●三日坊主興行○●○
≪前半4/5(金)~4/7(日) 後半4/11(木)~4/13(土)≫
※前半・後半のお題、だれでもいつでもどこからでも回答できます!
※期間外の回答にも惨坊主6人からのコメントはつきます
※3題回答で「三日坊主」、6題回答で「六日坊主」になれます
シン・お笑い大惨寺 遊夕番遊夕番
編集的先達:一休宗純、川上音二郎、椿三十郎、四方赤良。イシスと社会の狭間に生まれし「シン・お笑い大惨寺」。この河原から毎夕声を発するは人呼んで「遊夕番」。時には抜き身の刀のごとくギラギラと、時にはヌメヌメ艶っぽく、この世もわが身も笑い飛ばす。髑髏を蹴飛ばしオッペケペぇ、雨降らば降れ風吹かば吹け。
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