傘を開けば仲間が繋がる編集稽古―49[守]

2022/05/03(火)12:55
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 「大きく深呼吸してから、回答してください♪みなさん、楽しいお稽古を!!」。
 唐傘さしていく教室師範代の大塚信子が、緊張気味の学衆たちに向けて、守の二つ目の番稽古「アタマの中の探検」(002番)を放った。このお題は、アタマの中の部屋で意図の視線、すなわち、注意のカーソルを動かして情報を集めてくるものだ。

 

 一番乗り回答には「お題の意図がよくわからない」と戸惑いが添えてあった。すかさず「いいですよ♪いいですよ♪」と大塚が指南を返すと、「こういう事なんですね。少しわかったような気がします。皆さまの参考になると嬉しいです。」と感想が届いた。
 解き放たれたように、教室にはひっきりなしに回答が並ぶ。注意のカーソルは、部屋の左右上下はもちろん、部屋の外にまで飛び出し、使い勝手や心地といった目に見えない情報にも注目した。ダイナミックな回答に、大塚の相合傘を差し出すような指南が止まらない。

 

 御指南いただきありがとうございました!

 注意のカーソルが動く【範囲】を変えるだけで、カーソルの動き方
 が変わるんだなぁと、また面白くなりました(笑)

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 突っ込まれるかもなーと思いつつ、たくさん挙げる名目があったの

 で、部屋からはみ出して、いくつか書いてしまいました。
 師範代の寛容でやわらかな捉え方がうれしかったです。

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 共読の体験に圧倒されながらも、発見があり、楽しくお稽古させて
 貰っています。窓から見える様子も含めて、部屋にあるもの、とは
 目からウロコでした。
 自由な捉え方って魅力です。

 

 唐傘さしていく教室の学衆たちは、一週間も経たぬうちに仲間のアタマの中を覗く面白さに目覚めた。どんな物事も自在に捉えられることにも気づきはじめた。傘を広げて、回して、差し掛けあう稽古の始まりだ。共読という力を備えた彼らの注意のカーソルは立ち止まらない。動き続けた先にどんな景色を見るのだろう。

 

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  • 阿曽祐子

    編集的先達:小熊英二。ふわふわと漂うようなつかみどころのなさと骨太の行動力と冒険心。相矛盾する異星人ぽさは5つの小中に通った少女時代に培われた。今も比叡山と空を眺めながら街を歩き回っているらしい。 「阿曽祐子の編集力チェック」受付中 https://qe.isis.ne.jp/index/aso