飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

連想を誘うお題ごとのビジュアル資料
死という避けられない現実をいろいろな編集フィルターごしに見て、残りの生を愛おしく豊かなものにする。そんな「虚に居て実を行ふ」を実践中のクラブ、終活読書★四門堂の四つめのシの門は「視」です。
死がタブー視される社会での死は、工夫を凝らした暗示や寓意によって表現されます。一方、時代や文化によっては、死の恐怖を乗り越えるための理想的な死が、周到な理論を背景に明示的に描かれます。死をテーマに含んだ絵画や写真や図像を「視」ていくことは、時代や社会のなかの見えないものを読み取ることかもしれません。
四門堂の秋からの四か月は、古今東西の「あの世」の表象や、「あの世」と「この世」のあいだに潜む物語を、お題ごとに用意された「視料(ビジュアル資料)」の図像や写真を通して読み取っていきます。
此岸から彼岸へ、そして別彼岸へ
4か月の構成は、
9月:【この世のキワ】を見つめる
10月:【あの世のシタテ】を読む
11月:【もうひとつのあの世】と交じる
12月:【もうひとつのあの世】を創る
here→there→another there の3ステップです。そして10月にはこの世のあの世、京都宇治の平等院へ遠足に行き、11月には「本供養」企画を携えて多読アレゴリア祭りに参加します。お題ありイベントありの豊穣な季節になる予定です。
葬式の形式が変わり、合理的な終活ハックも増え、「あの世」の話も、あるのかないのかの議論のすえ、無駄なことと切り捨てられることも多くなりました。ですが四門堂は、「あの世の真実」はいったん棚にあげ、「あの世」という遠いものへの想像力や、「あの世」への別れを癒してきた智慧を学んでいきたい。秋御堂堂守が、毎日スキャニングしながら、秋からのお仲間をお待ちしています!
終活読書★四門堂
冬御堂 大音美弥子
春御堂 塚田有一
夏御堂 赤羽卓美
秋御堂 野嶋真帆
多読アレゴリア 2025年秋 終活読書★四門堂
【開講期間】2025年9月1日(月)~12月21日(日) ★16週間
【URL】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025autumn
【申込締切】2025年8月25日(月)
【定員】40名
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込) ※ クレジット払いのみ
【2クラブ以上お申し込みされる場合】2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。お申込詳細はショップカートにて。
野嶋真帆
編集的先達:チャールズ・S・パース。浪花のノンビリストな雰囲気の奥に、鬼気迫る方法と構えをもつISISの「図解の女王」。離の右筆、師範として講座の突端を切り開いてきた。野嶋の手がゆらゆらし出すと、アナロジー編集回路が全開になった合図。
【多読アレゴリア:終活読書★四門堂(死生堂改め)】四つの門から入れ!
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2002年の大阪。上方伝法塾の塾長、はじめてのナマ松岡正剛は超高速だった。西鶴や蒹葭堂、山片蟠桃らを織り込んで関西経済文化を濃密に説いたかと思うと、目の色を変えて灰皿のもとに行き煙にまみれる。とても近寄れる空気ではない […]
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コメント
1~3件/3件
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。