朝刊の番組欄を開くと、左端にNHK。その横に寄り添うように並んでいるEテレは、NHKの別院にも、離れのようにも見える。
9月4日と5日の両日に開催される第77回感門之盟で、イシス放送局に寄り添うのがイーてれだ。本楼とオンラインで進行する次第に合わせ、EditCafeからリアルタイムで情報を配信する。当日、本丸イシス放送局のチャットでは、Zoom参加者がリアルと交差し、遊刊エディストでは、ライターが現場の熱気を乗せて速報を仕上げていく。この二つのメディアとともにリテラルなロールを担うイーてれでは、実況中継や出演者の紹介のほか、校長から師範代に贈られる先達文庫のリストや、産声をあげた教室名、師範に贈られる校長直筆の色紙のズームアップ映像など、アーカイブ機能で存分に味わうことができる。
イーてれのイーはEditCafeのE。
だがじっと目を凝らすと折り畳まれていたさまざまな別様のEが綻んでくる。エンターテイメント(もてなし)、エモーション、エンパシー、エボリューション、エピファニー・・・。
感門之盟で巧まずして湧き起こるこうした多様なEの香りのエッセンスを、イーてれは届ける。
丸洋子
編集的先達:ゲオルク・ジンメル。鳥たちの水浴びの音で目覚める。午後にはお庭で英国紅茶と手焼きのクッキー。その品の良さから、誰もが丸さんの子どもになりたいという憧れの存在。主婦のかたわら、翻訳も手がける。
公園の池に浮かぶ蓮の蕾の先端が薄紅色に染まり、ふっくらと丸みを帯びている。その姿は咲く日へ向けて、何かを一心に祈っているようにも見える。 先日、大和や河内や近江から集めた蓮の糸で編まれたという曼陀羅を「法然と極楽浄土展」 […]
千夜千冊『グノーシス 異端と近代』(1846夜)には「欠けた世界を、別様に仕立てる方法の謎」という心惹かれる帯がついている。中を開くと、グノーシスを簡潔に言い表す次の一文が現われる。 グノーシスとは「原理的 […]
木漏れ日の揺らめく中を静かに踊る人影がある。虚空へと手を伸ばすその人は、目に見えない何かに促されているようにも見える。踊り終わると、公園のベンチに座る一人の男とふと目が合い、かすかに頷きあう。踊っていた人の姿は、その男に […]
デーモンとゴーストの長年にわたる秘密の対話が、ずっしりと持ち重りのする新書となって、名残の月の美しい季節に書店へと舞い降りた。数理科学者の津田一郎氏と編集工学研究所の松岡正剛が、それぞれの専門性の際をインタースコアした対 […]
名月や池をめぐりて夜もすがら 『月の裏側』という美しい本がある。著者のクロード・レヴィ=ストロースは幼い頃、父親にもらった歌川広重の版画にすっかり心を奪われ、遠い東の国に恋をしたという。何度めかの日本訪問の […]