飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

朗読で師範代を虜にする声の持ち主、中原洋子は即興で伊藤若冲を歌い上げる。『銀河鉄道の夜』と『月の砂漠』と『CARAVAN』を三位一体で繋いでスウィングし、文学と音楽を対比する。「読んだら歌うか、書くかでアウトプットするものでしょう」。本陣の軽井沢から日夜、冊師としての激も飛ばす。
ジョージア・オキーフの写真集と『感ビジネス』を愛読する平野しのぶ。近代写真の父スティーグリッツの先鋭眼に、編集力を感知しほくそ笑む。「編集できないものなんてないですよね。場回しも料理も、その場の素材を組み合わせてコンテキストが出来上がる。これは仕事の基本です」意気揚々だ。
アートを愛し、借景を好み、些末事に左右されない人生を謳歌している(ように見える)二人には多数の共通項が存在している。48[守]師範という中間子ロールもその一つだ。師範は、師範代と社会、方法と指南のアイダをつなぎ、教室の裏と表でクォークの如く蠢いている。来月開催のエディターシップ・トライアル2022に向け、初出のデータを解析する社会実験のアナリストでもある。
『編集力チェック』に集まった回答は現在50余、急ピッチで工学的アーティキュレーション(分節化)が試されている。集積データを元に、特別仕立ての[守]エディットツアーを振る舞う楽屋裏は忙しい。情報は見方次第で多面的で多様な顔をもっている。リアリティとともに浮かび上がるターゲットは予測不可能で、大いに可変するだろう。
「数奇」溢れるあなた、「不足」だらけの貴方、ピンときたらばまずは『編集力チェック』へ来られたし。4月開講の49[守]に先立つ3月6日(日)午前と午後の2回、豪徳寺の本楼から2万冊の本を背景に、オンラインでのおまかせエディットツアーも開催される。いまならワンコインのおまけもあるらしい。首謀の二人のインストラクションも待っている。
<詳細・申込>
編集力チェック!(Editorship Trial 2022春)
イシス編集学校の「お題」をオンラインで無料体験! 所要時間は約2分。まずはご自身の編集力をチェックしてみませんか?
2022年3月6日(日) [守]2022春 おまかせエディットツアー(オンライン・Zoom)
イシス編集学校基本コース[守]の指導陣が編集ワークを直接ナビゲートする特別仕立てのオンラインワークショップです。午前ツアー(10:30~12:00)と午後ツアー(14:00~15:30)から、ご希望の時間帯をお選びいただけます。
平野しのぶ
編集的先達:スーザン・ソンタグ
今日は石垣、明日はタイ、昨日は香港、お次はシンガポール。日夜、世界の空を飛び回る感ビジネスレディ。いかなるロールに挑んでも、どっしり肝が座っている。断捨離を料理シーンに活かすべくフードロスの転換ビジネスを考案中。
問答は花伝所の骨法なり。テキストに留まらず相手を目の前にしたアドリブも当意即妙、師範の腕が鳴る。編集学校でも三本の指に入るユニークネスで誰もが度肝を抜かれる発話といえば、錬成師範・新垣香子の右に出る者はいない。三期連続登 […]
沖縄本島は6月8日、例年より2週間も早く梅雨が明けた。わずか17日間の雨季は異例だが、雷雨に始まり夏至南風(カーチベー)と呼ばれる季節風とともに、晴れ上がる夏が音連れることは変わらない。 期を同じくして、43[花]入伝生 […]
【花伝所プレゼンツ・エディットツアー】2/22(土)直伝!わかるとカワル、「他力」の編集術とは?
デジタルツールが発達し、世界中の情報が一瞬で入手できるようになった反面、言葉はフラット化しています。 「わかること」だけが判断の基準になりつつある現代に、違和感をもっている人は少なくありません。「わからないこと」の複雑性 […]
▼怒涛の卒門から約一か月前、一月十四日の見聞録である。52[守]の合同汁講が開催された土曜日、全9教室から学衆や師範代、[守]指導陣にマレビト花伝師範らも連なって総勢46名が本楼に参集した。師範ロールの醍醐味は、フェーズ […]
ソンタグ的40[花]キャンプ・ノート Notes on Flowering-spirit Camp by Sontag mode
▼12月の夏日、凌ぎを削る熱帯夜 2023年12月15日、気象庁の観測史上133年ぶりに師走の最高気温を更新し、昼より夜が暑いという奇天烈な夏日(25℃以上のことをいう)を日本各所で記録した。 同夜、花伝所の演習風景は全 […]
コメント
1~3件/3件
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。