自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
本の市場、本の劇場、本の祭典、開幕!
豪徳寺・ISIS館本楼にて11月23日、24日、本の風が起こる<別典祭>(べってんさい)。
松岡正剛、曰く「本は歴史であって盗賊だ。本は友人で、宿敵で、恋人である。本は逆上にも共感にも、羨望にも失望にもなる」。
そんな本の可能性を展くのは、多読アレゴリアの16クラブ。
本が、写真や着物と交わり、ゲームにも大河ドラマにもなり、沖縄へ鎌倉へ軽井沢へ旅する。
6万冊の本楼+ISIS館での、本のお祭り<別典祭>。
お待ちかねの、本の劇場シリーズ予告編、お見せいたします。
江戸から日本の方法を学ぶ、多読アレゴリアのクラブ【EDO風狂連】が別典祭にて執り行うは、「書屋俳諧百人連句」でございます。江戸時代に大流行した連句を、二日で百句巻いていくという、祭にふさわしい壮大な試みとなっております。
連句を嗜む方々も、二十韻(20句)や歌仙(36句)の経験はあろうかと思いますが、百韻(100句)を巻く機会というのはなかなかあるものではございません。
五七五/七七という世界最小の詩形に森羅万象を詠み込んでいくという、風狂このうえない遊びを一緒に楽しんで参りましょう。
連句は初めて!という方も、ご心配なく。【EDO風狂連】の連句庵でも捌き手をつとめる大武美和子歌雀、福澤美穂子詩雀がやさしく手ほどきいたします。
会場では、吉居奈々風師の掛け声のもと、【EDO風狂連】連中たちが出し合った趣向を大いに盛り込みました栞にもなる「EDO風狂連趣向札<別典祭仕様>」をお渡しいたします。連句に参加してくださった方には、貼って楽しいお土産もご用意しておりますので、ぜひ【EDO風狂連】にお立ち寄りくださいませ。(井寸房で付句、本楼にて短冊を掲示いたします。)
加えて当日は、中村麻人風師がこの百人連句のために開発した連句アプリ・renkunで、リアルタイムで連句の巻き具合もご覧いただけます。こちらもどうぞお楽しみに。
そして、二日間の<別典祭>の最後を飾る「酒上夕書斎SP」のはじめには、イシス編集学校の学長であり、【EDO風狂連】の監修もつとめる田中優子宗風から、「百人連句」へのコメントもいただけるという噂。冒頭の一句(発句)は「夕魚」の号を持つ優子宗風に詠んでいただきました。
百句の道も一句から。ご来場のみなさまのご参加をお待ちしております!
イシス編集学校「別典祭」(べってんさい)」開催概要
会場:編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」
(最寄駅:小田急線 豪徳寺駅、東急世田谷線山下駅より徒歩7分)
〒156-0044 東京都世田谷区赤堤2丁目15番3号
https://www.eel.co.jp/about/company
日程:2025年11月23日(日)・24日(月・祝)
チケット(2日間有効):一般の方無料。イシス編集学校受講生は1500円。
申込方法:以下URLからお申し込みください。
https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025bettensai
プログラム:
【1日目プログラム 11/23(日)】
12:30 開場
13:00 開会宣言
14:00-15:00 ほんのれんクラブ|ほんのれんライブ!
16:00-17:00 着物コンパ倶楽部|黒留袖ファッションショー
18:00-19:30 武邑光裕|トークイベント
19:30 挨拶
【2日目プログラム 11/24(月祝)】
11:30 開場
12:30-13:30 千夜千冊パラダイス|おっかけ千夜千冊ファンクラブSP Live
14:00-16:00 MeditLab|米光一成 × 小倉加奈子トーク&ゲームプレイ
16:30-18:00 田中優子学長|酒上夕書斎SP
18:00 閉会挨拶
【2日間通しプログラム(11/23-24)】
・終活読書★四門堂 × 多読ジムClassic × 大河ばっか!|古本市
・EDO風狂連|書屋俳諧百人連句
・軽井沢別想フロンティア|「浅羽米」販売
・OUTLYING CLUB|武邑光裕式パネル展示
・よみかき探Qクラブ|あそびコーナー
・倶楽部撮家|写真展示
EDO風狂連
【EDO風狂連】は、江戸の文化を「読む」「書く」「遊ぶ」連です。江戸以前の文化を本歌取りした江戸文化をまるごと受け止め、江戸から日本の方法を学ぶ。目指すは「一人前の江戸人」です。
イシス編集学校の田中優子学長が、宗風として監修する多読アレゴリアのクラブ【EDO風狂連】。 江戸の創造の源泉であった「連」に肖り、方法江戸を紐解く道中も、冬から始まり、春、夏を経て、いよいよ秋の候へと歩みを進めて参り […]
惚れて集うて「江戸の音」 【EDO風狂連】夏の候・ISIS FESTA開催記
「巴御前が鎧兜で身を固めたようだ、と言われたんです」。 そう話すのは邦楽家・西松流家元の西松布咏さん。去る7月20日に開催されたEDO風狂連【遊山表象】の一コマである。 参加者がリアルに集い、江戸文化を体験する遊山表象。 […]
【7/20開催★ISIS FESTA】田中優子の「江戸の音」
時は享保18年(1733)、前年に起きた大飢饉と疫病流行による犠牲者の慰霊と悪疫退散を祈り、両国橋周辺の料理屋が公許により花火を上げました。これが「両国の川開き」での花火の由来、現在の隅田川花火大会へとつながります。 […]
【EDO風狂連】夢の続きは上野で。――続栄華乃夢噺〈かわら版〉
令和7年5月17日に開催された【春の候・遊山表象】。あの田中優子宗風と同じ舟に乗り、神田川を周遊しながら江戸の面影をたどるというスペシャルな企ては、荒天により夢まぼろしと相成った。代わりに、EDО風狂連が集ったのは「上野 […]
【EDO風狂連】編集別世にいざ参らん~夏の候の船出は間近(残席僅か)
守師範代としてのロールも担い、八面六臂の大活躍、イシス編集学校の田中優子学長を宗風に迎え、監修いただくは【EDO風狂連】。一人前の江戸人を目指して歩む道中も、3シーズンめの夏の候を迎えます。 「連」と言えば江戸の […]
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2025-11-18
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2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。