江戸時代中期に始まった歴史と伝統を誇る岸和田市のだんじり祭が14日に始まり、威勢のいい掛け声とともに勇壮ムードが関西で駆け回っていますね。東京都品川区勝島のネットワンシステムズ・イノベーションセンター(netone valley)でも、イシス編集学校の25周年を寿ぐお祭り・感門之盟が開催されました。
前回と異なり、第84回感門之盟はリアル参加限定開催で、各種講座の受講者やOB・OGたち200名を超える方々が参加していますね。今回はなんと、伝説の”松丸本舗”が限定復活しています。求龍堂版「千夜千冊全集」の7巻それぞれをベースにして選書された書籍達が並び、隣り合う本同士の属性や意味が関係づけられつつ、魅せる本棚として再構築されています。さらに当時のブックショップエディターがエプロンを纏って、来訪者の特徴やメッセージを読み解きつつ、書物を紹介しているのです。
今回、52[破]ダイモーン維摩教室の学衆Tさんとともに、ブースの様子について突撃レポートをいたします。
学衆Tさんは突破(お題を全番回答)した後、目次読書とマーキング読書を身に付けたい想いから、多読ジムseason20にすかさず入りました。多読ジムの書院ラウンジの語録配信(毎日正午)で冊匠の大音美弥子より、スタジオ発言を昨日13日に取り上げられたばかりでした。Tさんのメッセージの中身を少し明かすと、ウニの一種をスタジオネームにする宣言だったのです。
大音はTさんのスタジオネームと理系属性から連想を行い、第2巻「猫と量子が見ている」の本棚を案内しました。宇宙から始まり、時間、そして生物の本を紹介し、押しの一冊として、科学と文学を調和させた随筆集である寺田寅彦『科学歳時記』(角川書店)を勧めました。サイエンスなアナロジカル思考が深まりそうです。隣にいたハタモトに対しては求龍堂版の千夜千冊に匹敵する巨人っぽい鷲見洋一『編集者ディドロ:仲間と歩く『百科全書』の森』(平凡社)を紹介しました。きっと突破デーを乗り越えた師範代に対する労いの書物だったのです。
第2巻「猫と量子が見ている」には、なんとTさんが予備校生の時に授業を受けた山本義隆の『熱学思想の史的展開: 熱とエントロピー』(筑摩書房)が置かれていました。多読ジムseason20で人気の松岡正剛と津田一郎の対談本『初めて語られた科学と生命と言語の秘密』(文藝春秋)でもエントロピーという乱雑さについての概念が重要キーワードになっていますね。未知のブースの中で既知を発見できました。両者の関係線を引いていくことで、たくさんの書物たちが奥の方でつながって、読書系統樹が根を伸ばすことになりそうです。
感門之盟では伝説の書店「松丸本舗」の「本殿」を体験できます。1日目に来訪できなかった方も、2日目にブースに真っ先に向かってみましょう。書棚を覗くことで読書感覚が育ってゆきます。本棚は好奇心の見本帖なのです。
畑本ヒロノブ
編集的先達:エドワード・ワディ・サイード。あらゆるイシスのイベントやブックフェアに出張先からも現れる次世代編集ロボ畑本。モンスターになりたい、博覧強記になりたいと公言して、自らの編集機械のメンテナンスに日々余念がない。電機業界から建設業界へ転身した土木系エンジニア。
<特報>伝習座:津田一郎さん講義「カオス理論と物語編集術」突入レポート
9月28日、シン・スタイルの伝習座が東京都内の豪徳寺駅近くにある編集工学研究所で行われた。複雑系研究の第一人者・津田一郎氏による講義からスタートした。今年4月からISIS co-missionに就任した津田氏はイシス編 […]
<速報>講座始動レポート【輪読座「『太平記』を読む」第一輪】
2024年のゴールデンウイークが始まり、公共交通機関は旅行客で賑わい、様々な声や響きが遠く近くで交差している。同じ時期4月28日に豪徳寺の編集工学研究所で、輪読座「『太平記』を読む」が開催された。第124代昭和天皇の誕 […]
【萌ゆる読書体験!】4/16(火)19時30分~ 共読online目次読書ワークショップ開催!
4月に入り、フレッシュな服装を見る機会が増えました。各地で入社式や入学式が開催されていますね。コロナウイルスの影響も遠のき、対面で実施することが多くなったようです。 新年の始まりと同じく、年度始まりでも一年間の計画を […]
昨日3月16日、東日本でのダイヤ改正と共に、北陸新幹線の金沢から敦賀間の延伸が開業し、祝賀ムードが漂っていますね。世田谷区豪徳寺の編集工学研究所でも次の門へと進むためのエネルギーチャージとなる祝祭がありました。世田谷区 […]
お酒と本のAIDAの編集を楽しむ本楼エディットツアー特別編<速報レポート>
冬の寒さ極まる1月、アジア最大のワインコンペ「サクラアワード」で、長崎県五島市の醸造所「五島ワイナリー」のスパークリングワインが受賞していました。4000本を超えるワインの中から、全体のおよそ6%しか選ばれないダブルゴ […]