「近江ARS TOKYO「別日本があったって、いい。――仏はどこに、おわします?」からちょうど一年、近江ARSが、書店を舞台にその姿をあらわす。大垣書店の京滋3店舗で近江ARS『別日本で、いい。』ブックフェアが開催される。
① 大垣書店 イオンモールKYOTO店
京都市南区八条通西洞院下ル イオンモールKYOTO Kaede館2F
② 大垣書店 烏丸三条店
京都市中京区烏丸通三条上ル御倉町85-1 KDX烏丸ビル1F
③ 大垣書店 フォレオ大津一里山店
大津市一里山7丁目1-1 フォレオ大津一里山 1F
※会場では、近江ARS TOKYOのダイジェスト映像(約10分)を上映します。
「別日本で、いい」「21世紀の節会」「仏教は見ている」「近江紀」の4つのカテゴリー沿って約200冊の書籍が並ぶ。近江ARSのメンバーが、キーブックにメッセージを寄せた。寿長生の郷で菓子づくりを営む叶 匠壽庵代表の芝田冬樹は、『古来の年中行事の起こり』(八條忠基)に「古来の年中行事の起こりは、国の平穏に感謝する日本人の智恵と編集力にある」と。寺の運営と仏行とお茶をこなす三井寺執事の福家俊孝は、『マイ仏教』(みうらじゅん)に「違う角度から“仏教”を観ているところに、納得させられる。この注釈を私たち仏教者こそ見習わなくてはいけない」他。近江から新たな日本のスタイルをつくる多彩な面々の注意のカーソルと言葉とが書棚を彩る。
一年前、近江ARS TOKYOは、暗がりに浮んだ松岡の「別日本」へのメッセージで開幕した。「いま、別日本が求められている。いろいろな別所や別人や別格が求められている。いないいないばあを見たい」。以来、近江ARSの活動は第2フェーズに入った。昨秋は落語家の柳家花緑師匠をゲストに迎えて第2回「龍門節会」を開催。年末に第一期を終えた「還生の会」は、6月15日に第二期を開幕する。4月中旬には、新企画「旅考長濱」の初回「春の曳山安藤家席」を実現した。さらなる企ても、目下、仕込み中である。
春時雨の降る4月下旬、近江ARSは、大垣書店の方々の協力と百間の中村碧のディレクションでフェア棚を設えた。ポスター、ポップ、リーフレット、本、映像、そして、書棚。メディアをまたいだ「別日本」のあらわしは、ひと月限りのいないいないばあだ。
★近江ARSについてはこちらも参照ください★
★還生の会Ⅱの申し込み受付中です★
日時:6月15日(日)13時30分~18時30分頃
場所:三井寺(園城寺)
滋賀県大津市園城寺町246 園城寺出演:末木文美士 (未来哲学研究所所長)
福家俊彦 (三井寺長吏)鷲尾龍華 (石山寺座主)福家俊孝 (三井寺執事)中山雅文 (中山倉庫代表)和泉佳奈子 (百間代表) ほか申し込み:こちらからお願いいたします。
阿曽祐子
編集的先達:小熊英二。ふわふわと漂うようなつかみどころのなさと骨太の行動力と冒険心。相矛盾する異星人ぽさは5つの小中に通った少女時代に培われた。今も比叡山と空を眺めながら街を歩き回っているらしい。 「阿曽祐子の編集力チェック」受付中 https://qe.isis.ne.jp/index/aso
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