道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。
田中優子学長が、扉を開く——。
千夜千冊の1850の扉から才能を拓く稽古の種を見出すことができる、と語り続けている田中学長。
江戸文化研究者として広く知られ、多くの読者を魅了してきた。
しかしその深層には、誰もが踏み入れたことのない“読書家・田中優子”の姿があった。
ついに、その扉が開かれます。
YouTube LIVE企画「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい)」始動!
選びぬかれた一冊の本から、言葉が、記憶が、思想が、静かに、しかし鮮烈に紡ぎ出されていく——。
「千夜千冊」が〈本と知の宇宙〉なら、この「酒上夕書斎」は、〈田中優子という読者の肖像〉そのもの。
書物の声を聴き、本の奥にひそむ世界と対峙し続けてきた田中優子の、まさに“読書遍歴”がライブで展開されます。
これまで語られなかった本と本のあいだに宿るもの。
本を読み続けてきた田中優子学長が、千夜千冊で本を語ってきた松岡正剛校長の考えや思い出も交えながら語ります。
読むとは何か、考えるとは何か、編集とは何か——そんな根源に触れる時間です。
初回配信日: 2025年5月27日(火)
時間: 16:30~(生配信)
出演: 田中優子学長
場所: ゴートクジイシス館 応接室より生中継
視聴方法: YouTube LIVEにて無料配信
配信URL:https://youtube.com/live/5kTG4nkXHh4
毎月、田中優子学長が“いま語るべき一冊”を選び抜く
この番組では、田中学長が毎月一冊、本を選び、語ります。
それは小説かもしれないし、思想書かもしれない。
時に古典、時に新刊——ただしすべてが「いま読むべき理由」を持った本です。
配信は 毎月月末の火曜日・夕方。
定例の夕刻が、知と本との静かな邂逅の時間になります。
本を読むとは、世界をもう一度読み直すこと。
その実践が、ここから始まります。
初回は5月27日火曜日16:30から。
どうぞお見逃しなく!
衣笠純子
編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。
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イシスの新しいお祭「別典祭」にむけ、ゴートクジISIS館では着々と準備が進んでいる。 まずはステージプログラムが行われる本楼。 編集工学研究所の場づくりを一手に担う黒膜衆が設営をはじめている。 「祭りといえ […]
「典を祭り、問答をひらく夕べ」酒上夕書斎×別典祭スペシャル ―『日本・江戸・昭和』三問答を語り尽くす―
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田中優子を揺さぶった一冊――石牟礼道子『苦海浄土』を読む夕べ|酒上夕書斎 第五夕[10/28(火)16:30〜 YouTube LIVE]
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本楼にグランドピアノが入る――史上初の“事件”が起こる。 井上鑑が松岡正剛に捧ぐ、音と言葉のレクイエム。 「玄月音夜會」第五夜は、“言葉の船”が静かに音へと漕ぎ出す夜になる。 すでにお伝えしていた「玄月音夜會」に、ひとつ […]
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コメント
1~3件/3件
2025-11-25
道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。
2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)