多読ジムの冊匠・大音美弥子が毎日届けるブックガイド。
ジムに投稿された発言を取り上げて、その言の葉に寄り添った「読めば、MIYAKO」な一冊をご案内します。
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⊕今日の多読ジム Season06・春⊕
もうしばらく、語り手の紡ぐ都市の幻影や、街の襞で呼吸している気分に浸りたくて、地図を片手に本棚の一角にボックスをつくった。
――あぁ、これでまた、真夜中の“彷徨する読書”の誘惑から逃れられない日々がやってくる。
くみこさん(スタジオしゅしゅ)
ヨナス・ヨナソン『世界を救う100歳老人』(西村書店)
霊界を往復したスウェデンボルグ、海育ちのピッピに空を住処とするニルス。北欧ほど異界旅行の盛んな土地があるだろうか。21世紀のドタバタ旅では、爆弾マニアのお騒がせ101歳が熱気球で北朝鮮に乗り込んでゆく。金正恩、プーチン、メルケル相手の大芝居に接すると、日本の狸寝入りも芸に見えてくる?
Info
◉多読ジム season06・春◉
∈TERM
2021年4月12日(月)~6月27日(日)
∈MENU
<1>ブッククエスト(4weeks) :須賀敦子さんの本棚から
選び抜かれた約30~40冊の本の森(書籍リスト)から、本の系統樹をつくり、自分だけの本棚を編集します。
<2>エディション読み(3weeks):『感ビジネス』
松岡正剛の「千夜千冊エディション」からシーズンごとに1冊を選び、マーキング読書を共読し徹底体得します。
<3>三冊筋プレス(4weeks) :旅する3冊 [NOW!]
読み手を意識したアウトプットで“読筋”に負荷をかけながら、選んだ3冊を創文に仕上げます。
∈URL
大音美弥子
編集的先達:パティ・スミス 「千夜千冊エディション」の校正から書店での棚づくり、読書会やワークショップまで、本シリーズの川上から川下までを一挙にになう千夜千冊エディション研究家。かつては伝説の書店「松丸本舗」の名物ブックショップエディター。読書の匠として松岡正剛から「冊匠」と呼ばれ、イシス編集学校の読書講座「多読ジム」を牽引する。遊刊エディストでは、ほぼ日刊のブックガイド「読めば、MIYAKO」、お悩み事に本で答える「千悩千冊」など連載中。