橋本治がマンガを描いていたことをご存じだろうか。
もともとイラストレーターだったので、画力が半端でないのは当然なのだが、マンガ力も並大抵ではない。いやそもそも、これはマンガなのか?
とにかく、どうにも形容しがたい面妖な作品。デザイン知を極めたい者ならば一度は読んでおきたい。(橋本治『マンガ哲学辞典』)

プロ野球の交流戦が佳境だ。リーグの壁を越え、ふだん戦わないチームやスター選手が顔を合わせる。首位を走る阪神vsロッテの真剣勝負。WBC侍ジャパンでも活躍した完全試合男・佐々木朗希vs三冠王・村上宗隆。公式戦では見られない。だから想像するだけでファンは高ぶる。そこには[守]の013番で稽古する「一種合成」の魅力がある。ふだん出会わないものがぶつかり合うから、想定外のドラマが生まれる。
交流戦まっさかりの6月8日。近畿大学(大阪府東大阪市)で51[守]受講生を対象とした交流会があった。開講からちょうど1カ月。学部や学科が異なり、ふだん顔を合わせることのない近大生にとっては大切な情報交換の場でもある。なにより、013番「一種合成」番選ボードレール(番ボー)期間。11日の締め切りに向けたオンライン稽古がメインとなった。
まずはコンパイル。おすすめの辞書、ネットで使える辞書を「近大番」と呼ばれる指導陣が紹介する。辞書に目を通した分人庭師教室のNさんは「『羽』に助けるという意味もあったのが気になりました」とチャットに書き込む。隅々まで辞書を見ると発見がある。発見が回答を面白くする。
つづいて回答。お題から「羽」「往来」の2つを選び、回答を次々チャットに上げる。即座に近大番が応じる。「付け加える漢字にもう少しらしさを」「説明っぽいかな」「ニッチを攻めるという方法もある」「いい飛躍です」。リアル指南。それもそのはず、近大番全員が師範代を経験している。こんな機会はめったにない。同じ近大生の回答を共読し、多彩な視点のリアル指南もある。近大生×近大生、近大生×近大番。交流会はリアル一種合成の場でもある。この貴重な機会を逃してはならない。
近大生の諸君、リアル一種合成を恐れるなかれ。教室や交流会での交わし合いによって、あなたは51[守]の朗希に、村上になる。
近大番 梅澤奈央 齋藤成憲 後藤由加里 景山和浩
編集工学研究所 衣笠純子 橋本英人
◎次回の近大交流会:7月12日(水)。お忘れなく
景山和浩
編集的先達:井上ひさし。日刊スポーツ記者。用意と卒意、機をみた絶妙の助言、安定した活動は師範の師範として手本になっている。その柔和な性格から決して怒らない師範とも言われる。
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コメント
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2025-08-21
橋本治がマンガを描いていたことをご存じだろうか。
もともとイラストレーターだったので、画力が半端でないのは当然なのだが、マンガ力も並大抵ではない。いやそもそも、これはマンガなのか?
とにかく、どうにも形容しがたい面妖な作品。デザイン知を極めたい者ならば一度は読んでおきたい。(橋本治『マンガ哲学辞典』)
2025-08-19
エノキの葉をこしゃこしゃかじって育つふやふやの水まんじゅう。
見つけたとたんにぴきぴき胸がいたみ、さわってみるとぎゅらぎゅら時空がゆらぎ、持ち帰って育ててみたら、あとの人生がぐるりごろりうごめき始める。
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。