表舞台の数だけ裏側に物語がある。先に行われた20周年感門之盟では本楼や近大、大分・耶馬渓など列島各地にステージが設えられ、綺羅星のごとく多くのスターが登壇した。これだけではない。感門之盟にはもう一つ、オンラインの舞台があった。その裏側でどんなことが起きていたのか。初日(前編)・2日目(後編)に分けて紹介する。
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「第74回イシス編集学校20周年感門之盟『Edit Japan2020』」チムドンドン、さあ、いよいよ開幕です!
9月20日、感門之盟当日。「イーてれ」からのアナウンスで、Zoomの「イーてれ放送局」前に座った人も多いのではないだろうか。
「イーてれ」は、リアルとオンラインのハイブリッドで行われた今年3月の感門之盟で誕生したメディアである。単に視聴するだけでなく、参加者にもその場にいるような感覚で感門をともに寿ぎたい。それを実現するために本楼と3つのオンラインメディアを多重多層につなぐロールも生まれた。
「イーてれ」は、Q出し担当の合図にあわせて、キャスターがステージで進行中のプログラムに関する情報をEditCafeからリアルタイムで配信する。登壇者のプロフィールや校長から師範代に贈られる先達文庫等のアーカイブ機能も担っている。Zoomにはチャット番が張り付き、参加者のコメントを促し、反応には軽やかに応答する。ステージ上のトピックは、ライターがその場で記事にし、鮮度抜群の状態で遊刊エディストに公開される。イーてれ、放送局(Zoom)、エディスト3つのメディアが三位一体で機能し、感門之盟は唯一無二の場となる。
●連戦練磨の師範代も緊張する!?
20周年の今回は、「イーてれ」キャスターとZoomチャット番ロールを「ISIS FESTA エディットツアースペシャル 2020夏」の各地域主催メンバー(当地在住やゆかりのある師範代・師範)が担った。
初日担当は、南国、未知奥連、九天玄氣組の10人。メンバーが顔合わせをして、実際に動き出したのは本番5日前。LINEグループを作り、台本(千手観音のように艶やかにポリロールをこなす編集工学研究所・衣笠純子師範代執筆!)をもとにチーム内で配信の順番を決める。ロールとルールが仮留され、前日の19日には、LINEに出るQサインに合わせてEditCafeからの配信リハーサルも行った。みな師範代・師範経験者なのだが、「守の師範代として初指南を出した時と同じくらい緊張した」とロールの責任の重さを改めて実感した。
●イーてれのひみつ
キャスター氏名に続く「@南国」「@未知奥連」「@九天」など地域名は、申し合わせたわけではなく、互いのリハーサルを見て、自然と共通のシグとなった。良いと思ったものは互いに模倣する。こんなところにも編集学校ならではの「まねび」が息づいている。
さて、キャスターは各地に散らばっているのにどうやって現場の状況を確認したのか不思議に思う方もいるだろう。実は、ここに「イーてれ」の肝心要のロールが存在する。それが本楼でスタンバイするQ出し担当だ。初日は豊田香絵(師範代)が担った。
Q出し担当は、刻一刻と変わるステージの状況にあわせて、次のQのタイミングを測る。それらを素早くLINEに流し、舞台裏の情報をオンラインのキャスターと共有する。進行に遅れが出ることもイレギュラーな対応を求められることもある。台本通りに進むとは限らない。例えば、九天玄氣組が担当する夕方以降のプログラムではQ出しのタイミングが変則に。
★★★
しみずみなこ
編集的先達:宮尾登美子。さわやかな土佐っぽ、男前なロマンチストの花伝師範。ピラティスでインナーマッスルを鍛えたり、一昼夜歩き続ける大会で40キロを踏破したりする身体派でもある。感門司会もつとめた。
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