中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
ウメコの顔は涙と喜びで歪んだ。
「この1年のMVPです」
二期以上の師範を讃える「師範頌」。二期連続の激務を(しかも花伝錬成師範をやりながら)やり遂げた梅澤奈央破番記者に校長がかけた言葉だ。
――遊刊エディストの記事はどんなポイントで書いていたのか。
ウメコ「何もしないと、流れていっちゃうので残したい。その一心です。これは破に限らず、何かがないとすべてがなくなってしまう。何かを残しておくために(言葉として)とどめておきたかった。そうじゃないと47破がなくなってしまう」
時代の流れは早い。それをそのままにしておいていいのか。言葉は何のためにあるのか。遊刊エディストに放たれた数多の記事はウメコの叫びだ。
「イシス初めてのジャーナリストです」
校長の言葉に、ウメコは再び顔をくしゃっとさせた。
▲MVP受賞を誰もが納得。
撮影:角山祥道(本文)、上杉公志(アイキャッチ)
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
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コメント
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