先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。
この春は、だんぜん映画です!
当クラブ「勝手にアカデミア」はイシス編集学校のアーキタイプである「鎌倉アカデミア」を【多読アレゴリア24冬】で学んで来ましたが、3月3日から始まるシーズン【25春】では、勝手に「映画」に切り込むと宣言します!
戦後、鎌倉に産声をあげた大学校「鎌倉アカデミア」は、文学科、産業科、演劇科、映画科という4科制でした。実は、はとさぶ連衆(読衆)に、お題として「入学願書」を書いてもらったのですが、志望者がいちばん多かったのが「映画科」だったのです。
そこで、われらが「勝手にアカデミア」は、今まで通り、さまざまな角度で、伝説の学校「鎌倉アカデミア」の学びのモデルを取り出しつつ、大胆に「映画」に切り込みます。
手すりとするのは、「鎌倉アカデミア」の卒業生、鈴木清順。清順監督といえば、松岡正剛校長が選考委員を務めた織部賞で、第4回グランプリを獲得しています。
批評家の四方田犬彦は、鈴木清順をこう評しています。
……鈴木清順はなるほど耽美的であるかもしれないが、感傷的なるものをいっさい拒み、男性的魅力をもった映画作りをしてきた(後略)
今ひとりアクション界の鬼才を忘れてはならない。鈴木清順(一九二三~)である。鈴木はプログラム・ピクチャーの世界のなかでB級、つまり二本立ての左側のフィルムを撮り続けながら、マニエリスム的な表層性とグロテスクな奇想によって、シネフィルたちの偶像的存在と化した。
▲当クラブ【25春】のキーブックのひとつ、『日本映画史110年』(集英社新書)
「鎌倉アカデミア」は鈴木清順に何をもたらしたのか。
戦後すぐに、あえて「映画科」を設けたのはなぜなのか。
映画を「編集工学の目」でみると、どうなるのか。
というわけで、「勝手にアカデミア」の【25春】では、「勝手に映画づくし」です。初めて参加する方も楽しく学べるお題やコンテンツを用意しました。こぞってぜひ。
そして最後に、シーズンの最終課題として、「あなたがプロデューサーとなって、未知の映画のチラシを作ります!」と宣言しておきましょう。
・引き続きアレゴリア随一のアットホームなクラブ運営を続けます!
(勝手にアカデミア せん師・大塚宏)
●「勝手にアカデミア」をもっと知るには●
○吟行レポ
【多読アレゴリア:勝手にアカデミア】はとさぶ連衆、鎌倉に集い俳句を詠みつつアカデミア構想に巻き込まれるの巻
○クラブ紹介
【多読アレゴリア:勝手にアカデミア①】勝手にトポスで遊び尽くす
【多読アレゴリア:勝手にアカデミア②】文化を遊ぶ、トポスに遊ぶ
【多読アレゴリア:勝手にアカデミア③】2030年の鎌倉ガイドブックを創るのだ!
多読アレゴリア 2025春
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025haru
【開講期間】2025年3月3日(月)~2025年5月25日(日)
【申込締切】2025年2月24日(月)
【定員】20名
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
※ クレジット払いのみ
※ 初月度分のみ購入時決済
以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
例)2025春申し込みの場合
購入時に2025年3月分を決済
2025年3月26日に2025年4月分、以後継続
・2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
・1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
褒められるわけでもない。報酬が出るわけでもない。目立つわけでもない。打ち合わせは連日で、当日は朝から現地入り。 だからなのか、だからこそなのか、「感門団」は感門之盟の華であります。江戸に火消しがつきもののように、感門之盟 […]
いったい誰が気づいたか。この男が、感門之盟の途中でお色直しをしていたことを。 司会の2人が、感門テーマの「遊撃ブックウェア」にちなんで、本を纏ったことは当日、明かされたが、青井隼人師範には「つづき」があった。イシスの […]
壇上に登ればスポットが当たる。マイクを握れば注目が集まる。表舞台は、感門之盟の華だ。だが表があれば裏がある。光があれば影もある。壇上の輝きの裏側には、人知れない「汗」があった。 第88回感門之盟(9月6日)は、各講座 […]
アフ感会場で、板垣美玲がショックを口にした。 「今井師範代が来ていたなんて、気づきませんでした」 今井師範代とは、JUST記者の今井早智のことである。果敢に林頭を取り上げたあの今井だ。師範代と学衆の関係だった今井と板 […]
世の中はスコアに溢れている。 小学校に入れば「通知表」という名のスコアを渡される。スポーツも遊びもスコアがつきものだ。勤務評定もスコアなら、楽譜もスコア。健康診断記録や会議の発言録もスコアといえる。私たちのスマホやP […]
コメント
1~3件/3件
2025-10-20
先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。
2025-10-15
『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。
2025-10-14
ホオズキカメムシにとってのホオズキは美味しいジュースが吸える楽園であり、ホオズキにとってのホオズキカメムシは血を横取りする敵対者。生きものたちは自他の実体など与り知らず、意味の世界で共鳴し続けている。