コナラの葉に集う乳白色の惑星たち。
昆虫の働きかけによって植物にできる虫こぶの一種で、見えない奥ではタマバチの幼虫がこっそり育っている。
因みに、私は大阪育ちなのに、子供の頃から黄色い地球大好き人間です。

吉村林頭が「講座の中で最高に面白い」と断言するイシス物語講座。
18綴師脚座が8月24日に開催され、そこで3つの文叢名が明らかになった。「師脚座」とは、[守][破]の「伝習座」にあたる、物語講座指導陣による「方法物語」の学びと相互編集の場である。
物語講座では、[守][破]の教室に相当する場を文叢と呼び、文叢名は「二つの物語の一種合成」によりネーミングされる。各文叢名は、担当師範代の「らしさ」を仄かに連想させるとともに、文叢での物語編集の起点や手すりともなる。
4ヶ月で5編の物語を書き上げる講座開講に先立ち、まずは師脚座で明かされた3つの文叢名と6つの文叢物語を、エディスト読者に先行公開する。
沼地の果ての温室 文叢 (北條 玲子 師範代/森井 一徳 師範)
『沼地のある森を抜けて』梨木香歩/新潮文庫
『地球の果ての温室で』キム・チョヨプ/早川書房
地球星人服従 文叢 (畑本 浩伸 師範代/高橋 陽一 師範)
『地球星人』村田沙耶香/新潮文庫
『服従』ミシェル・ウエルベック/河出文庫
産霊山ランデヴー 文叢 (堀田 幸義 師範代/小林 奈緒 師範)
『産霊山秘録』半村良/ハヤカワ文庫
『宇宙のランデヴー』アーサー・C・クラーク/ハヤカワ文庫
自明/普遍とされてきた前提やルールを問い直し、ありえた歴史/おこりうる未来など、世界の別様をアブダクションする。
気候変動や社会的混迷がエスカレートする渦中にこそ読んでほしい、歴史的現在を再編集する契機ともなる物語が、ここには揃っている。
物語を「読む/書く」の間には「物語が物語を生む動的な関係」が存在する。
これを「書く」の側から紐解けば、「擬く/準える/肖る」を駆使した方法物語と言い換えることができる。他方で「読む」の側から紐解くと、物語の読み手を媒介して動き出す「物語の自己編集性」と言い換えることができる。
この「物語の自己編集性」をリバース・エンジニアリングし、自らも物語編集において実践したのが、松岡校長が敬愛したウンベルト・エーコである。
エーコの根幹にあるのは、物語を読むとは、作者と読者の「協力によって遂行される相互的な作業」であるという考え方だ。エーコは、「作者の意図こそが唯一絶対の真理である」とする立場と、「解釈は読者の自由であり、無限の可能性がある」とする立場の両方を批判した。そして、読者の自由な解釈は、テクスト自体が持つ構造や文体など(テクストの意図)によって方向づけられ、制御されるとし、こうした解釈の枠組みを「モデル読者」という概念を用い説明した。
「モデル読者」とは、個々の物語テクストが要請する「理想的な読み手像」である。物語テクストから「モデル読者」に要求されるのは、物語の「筋」を追うことだけでなく、物語テクストの随所に仕掛けられた「鍵穴」と、物語テクストの内外に広がる「物語知識間のハイパーリンク構造」を何度も推論的に散策し、仮説的に物語の意味を解釈することである。
このように、物語の読み手は「物語の自己編集性」に導かれ、「モデル読者」たらんとする経験を通して、物語テクストに織り込まれた「方法物語」を引き受ける。そして、物語を読む/書くの円環的な往還の中で、世界を方法的に問い直し/編み直してゆく…
物語講座第18綴では…
文叢物語の方法的な「共読」を契機として、文叢や講座全体で相互共振しつつ「方法的に書く」ことを加速させます。
「方法物語」の真髄に迫りたい方の受講、お待ちしています!
文/高橋陽一(18綴・物語講座 師範)
[遊]技法研鑽コース 「物語講座」第18綴
https://es.isis.ne.jp/course/yu-narrative
■ 期間:2025年10月6日(月)~2026年2月1日(日)
ライブ稽古「蒐譚場」2025年12月13日(土)
編集工学研究所(本楼)
■ 資格:[破]応用コース修了者(突破)以上
■ プログラム:窯変三譚/トリガー・クエスト/編伝1910
■ お申込み ※再受講割引あり。
https://shop.eel.co.jp/products/es_yu_mono_018
コメント
1~3件/3件
2025-08-26
コナラの葉に集う乳白色の惑星たち。
昆虫の働きかけによって植物にできる虫こぶの一種で、見えない奥ではタマバチの幼虫がこっそり育っている。
因みに、私は大阪育ちなのに、子供の頃から黄色い地球大好き人間です。
2025-08-21
橋本治がマンガを描いていたことをご存じだろうか。
もともとイラストレーターだったので、画力が半端でないのは当然なのだが、マンガ力も並大抵ではない。いやそもそも、これはマンガなのか?
とにかく、どうにも形容しがたい面妖な作品。デザイン知を極めたい者ならば一度は読んでおきたい。(橋本治『マンガ哲学辞典』)
2025-08-19
エノキの葉をこしゃこしゃかじって育つふやふやの水まんじゅう。
見つけたとたんにぴきぴき胸がいたみ、さわってみるとぎゅらぎゅら時空がゆらぎ、持ち帰って育ててみたら、あとの人生がぐるりごろりうごめき始める。