46[破]DAN ZEN ISIS P-1 Grand Prix、『遊刊エディスト』誌上で予選を開催中。第77回感門之盟での本選出場をかけて、各教室から短期決戦の応援合戦だ。
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プラン1:あたりめ乱射教室/東北ミュージアム・エミシの暮らす千年の森
「まつろわぬ者」アテルイが生きた森で、東北の面影に出会う。
■「蝦夷」とはなにか
蝦夷とは、大和朝廷の時代、関東以北に住んでいた先住民族のことを指すが、いま東北に生きる人々にとって蝦夷とは何なのか、どのような存在か。これが本プランが考えようとしている大きな問いのひとつだ。
蝦夷はそもそも、西暦802年に征夷大将軍坂上田村麻呂の東北平定によって討伐されており、その名を聞いてもイメージに共通項はない。プランの発案者鹿澤倫子も「情報自体もとても少ない」と頭を抱えた。
■ 「蝦夷」を仮説し、仮設する
アテルイを描いた小説『火怨』の著者高橋克彦も「アテルイの史実は正史を調べてもほんの三行程度しか残っていない」と述べる。それは抹殺されてゆく敗者の歴史だからだろうか。だが、そのわずか三行を含め様々な他の資料から、私たちは「蝦夷」を仮説し、仮設できる。それがこのミュージアムのアブダクティブな可能性でもあるのだ。
■ 書き換えられ、漂白された歴史
あたりめ乱射教室のブレストルームではこんな呟きがあがった。
「歴史は常に強者によって書き換えられ漂白されていますが、漂白すればするほど周りはより白くなり、消えずに残る「シミ」は余計に目立つように、消そうとしても決して消せないものが今もなお現在の文化の土台として残っている」
この「シミ」は民族の核であり「らしさ」といえるものだ。それは東北だけでなく、日本や来場者が住む地域にもあり得るものなのではないか、「蝦夷」とは「民族」とはなにか、このミュージアムで思いを巡らせて欲しい。
企画案:46[破]あたりめ乱射教室学衆 鹿澤倫子
画像作成:同 学衆 義原星乃 同師範代 森本康裕
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天野陽子
編集的先達:寺山修司。公共図書館長にして短歌会の歌人。師範代から即破師範へ。初師範時には別院でうたよび企画を展開した。言葉のアンテナを立て、日夜若者言葉からの新たなオノマトペの収集に勤しむ天然詩人でもある。
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