とっくの昔にメタヴァースを超えていた。2000年に開講したイシス編集学校は、現代のネット社会に出現した「別世」なのである。校長松岡正剛と親交が深い、江戸文化研究者の田中優子氏は「現代社会の限界に挑戦している」と、イシスの学習スタイルの革新性を訴える。
2022年秋、イシス編集学校は50期[守]を迎える。これを記念して、特別レクチャーが導入されることに決まった。元法政大学学長であり、自身も学長時代に[守][破][離]のコースを修了した田中氏によるオンライン講義である。
江戸文化の専門家は、編集工学の型をどう読み解くのか。この時代に、編集術を学ぶことの意義とはなにか。そして、「学ぶ」とはどういうことか。全3時間以上を予定するレクチャーは、今秋の基本コース[守]受講者だけが参加できる特別プログラムである。
10月24日の開講に先駆けて、4日夕刻、作戦会議が行われた。学林局佐々木千佳と吉村堅樹、そして[守]学匠鈴木康代が田中氏を質問攻めにしていた。「突出した才能を引き出すにはどうすれば」「教える者と学ぶ者はどのようにして関係をつくっていったらいいか」「どうやったらリモートコミュニケーションで無駄話が取り戻せるか」
田中氏はイシスの特異性を、江戸の寺子屋と重ねて読み解いた。
「現代の教育現場には、教室には教師と生徒しかいません。でも寺子屋には、少し年上のチューター的な存在がいるのがあたりまえでした。」 イシス編集学校では、学ぶ者と教える者がはっきりと二分されない。師範代として指導にあたるのは、かつて生徒だった者。学ぶことと教えることを切り離さないからこそ、相互の活発な学びが生まれる。江戸時代にはあたりまえだったこの方法は、いまの社会ではすっかり失われた。田中氏は校長松岡との対談本『日本問答』(岩波新書)にて「イシス編集学校は今後の教育モデルになるだろう」と期待を寄せる。イシス編集学校には、「学校」とも「私塾」とも「オンラインサロン」ともまったく異なる、世の教育現場が憧れてならない相互教育の場が広がっている。
田中優子氏による編集レクチャーは、この秋開講の50期[守]基本コースの受講者に限定で公開される。新施策についてはPRTimesでも確認できる。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
イシス編集学校
基本コース [守] 申し込み受付中
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。
【多読アレゴリア:MEdit Lab for ISIS】編集術を使って、医学ゲームをつくる!?
伝説のワークショップが、多読アレゴリアでも。 2025年 春、多読アレゴリアに新クラブが誕生します。 編集の型を使って、医学ゲームをプランニングする 「MEdit Lab for ISIS」です。 ■MEd […]
【ISIS co-mission INTERVIEW03】宇川直宏さん― 生成AI時代の編集工学2.0とは
イシス編集学校には、松岡正剛の編集的世界観に〈共命(コミッション)〉するアドバイザリーボード[ISIS co-mission]があります。そのISIS co-missionのひとりが、現”在”美術家でDOMMUNE主宰の […]
【師範鼎談・後編】みんな師範になればいい!――師範だからこそ感じられる生態系
【師範鼎談・前編】の続きです。退院した師範たちは、なぜ文章が書けないと嘆くのでしょうか。そして、なぜ、それでも書きたいと願うのでしょうか。 【師範鼎談・前編】世界はそういうふうに出来ている――[離]を終えて […]
【師範鼎談・前編】世界はそういうふうに出来ている――[離]を終えて手にした世界観とは
イシス編集学校には「師範」がいます。学衆の回答に、直接指南するのは「師範代」。ではいったい「師範」とは何者なのでしょうか。辞書を引けば「手本となる人」とありますが、私たちは師範の何を手本とすべきなのでしょう。   […]
【ISIS co-mission INTERVIEW02】武邑光裕さん―ポストYouTube時代、深いものを発信せよ
イシス編集学校には、松岡正剛の編集的世界観に〈共命(コミッション)〉するアドバイザリーボード[ISIS co-mission]があります。そのISIS co-missionのひとりが、メディア美学者の武邑光裕氏です。ニュ […]