「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
美味しい葉っぱをもりもり食べていた自分を置き去りにして天空に舞い上がり、自由自在に飛び回る蝶の“初心”って、いったい…。

あのときも、山下洋輔のボレロだった。2020年5月30日、緊急事態宣言下に開催された44[破]伝習座のオープニングに校長松岡正剛が選んだのがこの曲だった。第78回感門之盟は、この曲にのせてコロナ禍を振り返る映像をプレイバックしながら始まった。
「リモートでも混じりあって、ルル3条を動かしまくって、あたりまえの世界を編集し続けてきました」
幕開けを担った局長佐々木千佳は、これまでの道のりを踏みしめるように語った。
今回の感門も、師範代と学衆が離ればなれになったまま。けれど、イシスは20年前からリモートだった。今日もZoomのむこうの学衆と、本楼にいる師範代が門を感じあう。
▲本楼には、千夜千冊エディションが一種合成されたレコードが飾られている。『方法生命』『仏漬け』『革命の電子』などなど。デザイナー穂積晴明の手によるこれらのあしらいにも要注目。
▼局長佐々木のファッション草子
「着物はもともとREMIX。リミックスを意識しすぎると野暮になるので」と正統派にまとめた局長佐々木千佳。履物屋を手伝っていたお母様のお見立てによる、由緒正しい甕覗色の結城の染に、街で見つけた黒地の羽織の取り合わせ。裾から襟元まで白の花が咲き乱れる。
写真:上杉公志
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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(市川春子『宝石の国』講談社)
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