知の迷宮ちえなみきに、田中優子登場!江戸と編集の秘密、ここに集う

2025/06/29(日)12:12 img
img JUSTedit

ついに、あの人がちえなみきにやってくる。
3万冊の本が迷路のように連なる“知の迷宮”ちえなみき。その舞台で、江戸文化研究の第一人者であり、イシス編集学校学長・田中優子が語る特別講演が、いよいよ開催されます。

 

テーマは、2025年大河ドラマ『べらぼう』でも話題の人物――江戸最大の仕掛け人・蔦屋重三郎。

洒落本、黄表紙、狂歌、そして歌麿や写楽を世に送り出し、江戸の文化と人のつながりを“編集”という手法で編み直した男です。

 

「編集とは、時代をほぐすことだ」
固定観念にとらわれず、視点をずらし、つなぎ直し、面白さを編み上げる――
その編集術は、いまを生きる私たちにも、驚きと発想のヒントを与えてくれるはずです。

 

田中学長がちえなみきで語るのは、今回が初めて。
本と人が交差するこの場所で、どんな知の“編集”が立ち上がるのか。期待せずにはいられません。

現地・敦賀でその熱を体感できる方は、ぜひ駆けつけてください。
遠方で来られない方もご安心を。後日アーカイブ配信もご用意します。

画面越しでも、この熱気、届けます。

 

開催概要

【日時】 2025年7月26日(土)14:00~15:30
【場所】 ちえなみき 2階 セミナー&スタディ(福井県敦賀市)
【定員】 座席50名 + 立ち見20名(申込順)
【対象】 どなたでも参加いただけます
【参加費】 無料
【申込】 ちえなみき公式HPよりお申込みください

※好評につき、立ち見でのご案内となる場合があります。あらかじめご了承ください。
※アーカイブ配信の詳細は、後日ちえなみき公式HPでお知らせします。

  • 衣笠純子

    編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。